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色素増感~カラーフィルムからペロブスカイト太陽電池まで~(化学の要点シリーズ 36)
谷 忠昭
著
日本化学会
編
発行年月 |
2020年01月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
8p,130p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/理工学/化学/物理化学、理論化学 |
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ISBN |
9784320044777 |
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商品コード |
1031297262 |
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NDC分類 |
431.5 |
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本の性格 |
実務向け |
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新刊案内掲載月 |
2020年03月1週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1031297262 |
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内容
色素増感は1873年にVogelが写真乾板を用いて発見した現象であり,カラーフィルムにとって必須の技術となった。一方で色素増感は光誘起電子移動という基本的な現象であり,関連する分野を刺激して光触媒,色素増感太陽電池(DSC),ペロブスカイト太陽電池(PSC)などの興味深い材料を生み出していった。色素増感の魅力は,それが電子移動を始め,光吸収,電子構造,電荷の分離と移動などに立脚した学問的に興味深い現象であるとともに,感光波長領域を感光母体の束縛から解き放して多岐にわたる増感色素に委ねることによりカラーフィルムをはじめとする写真感光材料の実用的な成功に貢献し,今後さらに実用的に価値がある材料を生み出すポテンシャルを有していることである。
本書ではまず色素増感に関わる光機能性材料としてカラーフィルム,光触媒,DSCおよびPSCの概要を解説する。次いで増感色素などの吸収スペクトル,増感色素の基板への吸着,増感色素/基板界面の電子構造と電荷分離および色素増感の機構と性能について上記の光機能性材料を横断して比較し解説する。これらの各要素について異なる材料,手法,目的,条件などで検討された結果を比較し分析することは,各材料にとって刺激となり参考になろう。これらの解説が色素増感の学問的な理解を深めるとともに,異なる光機能性材料間での類似点や相違点の分析からそれらの性能向上の指針をもたらされることを期待する。