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歴史学の慰め~アンナ・コムネナの生涯と作品~

井上 浩一  著

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価格 \3,520(税込)         

発行年月 2020年07月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 322p,7p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/哲学/概論・参考図書
ISBN 9784560097762
商品コード 1031790154
NDC分類 289.3
基本件名 アレクシアス
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2020年08月4週
書評掲載誌 毎日新聞 2020/08/08
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1031790154

著者紹介

井上 浩一(著者):京都大学文学部卒、同大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。大阪市立大学名誉教授。主要著訳書:『生き残った帝国ビザンティン』(講談社学術文庫)、『ビザンツ皇妃列伝――憧れの都に咲いた花』(白水Uブックス)、『ビザンツ 文明の継承と変容』(京都大学学術出版会)、『世界の歴史(11)ビザンツとスラヴ』(共著、中公文庫)、ヘリン『ビザンツ 驚くべき中世帝国』(共訳、白水社)、ハリス『ビザンツ帝国の最期』『ビザンツ帝国 生存戦略の一千年』(白水社)

内容

皇女にして、西洋古代・中世でただひとりの女性歴史家

 歴史学は何のためにあるのだろうか? 私たちがより良い未来を生きるためである。しかし辛い日々を送る者にとって、歴史学が生きる糧となることもあった。歴史学が男の学問だった西洋古代・中世にあって、アンナ・コムネナは、不幸な我が身への慰めを歴史学に見いだした。ビザンツ帝国中興の祖である父アレクシオス一世の治世を描いた『アレクシアス』は、こうして誕生した。
 権威ある「緋色の生まれ」としての誇り。皇帝である父への敬愛。皇妃となっていたはずの人生。ヨハネス二世となる弟との確執。アンナは、政治や戦争といった公のことがらについて真実を伝えるのが歴史家の務めであることを承知のうえで、自身の人生や溢れくる思いまでも歴史書に盛り込んだ。
 本書は、第一部でアンナ・コムネナの数奇な生涯を語り、第二部では、ビザンツ歴史文学の最高傑作と言われる一方で批判も受けてきた『アレクシアス』を、ビザンツの歴史学や歴史書の性格、ビザンツ知識人にとって歴史学とは何だったのかという文脈から分析する。そして、長らく指摘されてきた年代の誤りの謎や、世界の翻訳者たちが苦心してきた不可解な記述の謎をも考察していく。

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