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いかさま師ノリス(エクス・リブリス・クラシックス)

クリストファー・イシャウッド  著

木村 政則  翻訳
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価格 \3,960(税込)         

発行年月 2020年12月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 278p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/イギリス文学
ISBN 9784560099162
商品コード 1032400746
NDC分類 933.7
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2021年01月2週
書評掲載誌 毎日新聞 2021/04/17
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1032400746

内容

恐怖はいつの間にか、もうそこに。

 1930年代、ワイマール文化が咲き誇るベルリン。語り手ウィリアムはアーサー・ノリスと知り合った。立派な身なりをした教養人で貿易業をしているという。ノリスを介しウィリアムは癖のある面々と出会う。ノリスは贅沢な乱痴気生活をしては困窮して姿を消し、次に現われたときには大金を手にしている。彼はまた、多くのベルリン市民と同じように政治にも関心を見せた。ある時、ウィリアムは彼に代わり、取引先に知り合いの男爵を引き合わせるよう頼まれる。だが実は、ノリスの取引先とはさる情報機関だった……。
 ノリスの滑稽な言動には毎回笑わせられるが、本書は単純な喜劇に終わらず、奥深い。共産党やナチスに対する市民の熱狂が渦巻いていた当時、ベルリンに暮らしていた著者イシャウッドは、1935年に本書を発表した。ナチスによる敵対者への残虐な弾圧が広く知られる前にその危うさを描きこんだ鋭さには驚くばかり。熱狂の影で進む恐怖はいつ、どこの国でも起こりうる。いま我々もノリスを笑っていられるだろうかと背筋が寒くなる。
 ナチス台頭前夜の狂乱の日々を鋭い洞察力で描く、イシャウッドの予見的傑作、新訳で登場。

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