極論で語る神経内科 第2版
河合 真 著
内容
目次
第1部 領域が広がったコモンな神経内科疾患をどう考えるのか? 1章 脳血管障害[CVD] 極論1 脳血管障害は血管の病気だと重々承知すべし 極論2 「脳卒中」は便利な言葉だが,使うのは画像検査まで 極論3 「(意識)レベル低下です」は,まず信じない 極論4 初発の頭痛でCT が正常なら,ごちゃごちゃ考えないで○○をやる! コラム1 頭部単純CT をスキップしない / コラム2 噂をパラメーターとして使う 2章 頭 痛[headache] 極論1 第一ステップは「やばい」か「やばくない」か 極論2 頭の何が痛いのかを考えろ! 極論3 片頭痛か? それ以外か? 極論4 「コモン」の本当の意味を理解しないとハマる コラム1 頭痛が起きる工場 3章 認 知 症[dementia] 極論1 「認知症」は病名ではない! 極論2 救急外来や入院中に認知症の診断をつけるな! 極論3 病歴聴取で見当がつかないときは,診断にはたどりつかない! 極論4 認知症=ドネペジル処方すればいい!と思うな コラム1 高齢者に礼を失するな! / コラム2 老年医学の難しさ 4章 てんかん[seizure/epilepsy] 極論 1 「 てんかん」を「てんかん」と呼ぶな ! [seizure]と[epilepsy]を区別する 極論2 「抗てんかん薬」は「抗てんかん発作薬」ではない 極論3 てんかん発作を見ないで,正しい治療ができていると思うなかれ 極論4 脳波と薬物濃度を治療するな 極論5 新規抗てんかん薬を使わない理由を探せ! コラム1 米国の状況 5章 脊髄疾患[spinal cord disease] 極論1 MRI のために戦え! 極論2 撮影部位でよい格好をしない 極論3 足底をこすらないなんて…,やり直し 極論4 肛門括約筋反射を診ないなんて…,やり直し コラム1 「戦い方」伝授します.Fighting Styleは地方によって違いあり 6章 末梢神経障害[peripheral neuropathy] 極論1 length dependent neuropathyという言葉をもっと使うべし 極論2 どこまでが末梢神経で中枢神経か? 極論3 脱髄ではない,脱髄鞘だ! 極論4 感覚神経の評価が「触覚」だけ=道具を用意していません コラム1 高齢者の振動覚低下とアキレス腱反射低下で興奮しない 第2部 新しい知見が満載の古典的神経内科疾患をどう考えるのか? 7章 パーキンソン病[PD] 極論1 原料がないわけではない.下請け工場がつぶれた状態 極論2 なぜ下請け工場がつぶれるのか? 原因なのか,結果なのか.それが問題だ! 極論3 「社会歴をとる?」,とらないと治療できない 極論4 覚悟を決めてドパミンをいじる 極論5 国全体で治療を考える.外科的治療を忘れない コラム1 映画『Awakenings(邦題:レナードの朝)』について 8章 筋萎縮性側索硬化症[ALS] 極論1 「難病=できることがない」ということは絶対にない 極論2 NIV とPEG の適応は慎重に? 冗談じゃない 極論3 運動以外の症状を評価をせずに治療はできない.対症療法の何がいけない? 極論4 終末期の議論を避けない.事実を告げることは希望を奪うことではない コラム1 人工呼吸器と離脱 9章 ギラン・バレー症候群[GBS] 極論1 治療する? するに決まっている.だって治療法があるのだから 極論2 病初期の診断は進行速度が決め手となるが,よい打腱器も必要 極論3 果たしてGBS は難病なのか? その見極めが難しい 極論4 自分の病院の限界を知っておく コラム1 仲良くしておくべき科とは? 就職時の心得を伝授! / コラム2 打腱器もしくはハンマーへのこだわり 10章 重症筋無力症[MG] 極論1 重症筋無力症? さあ緊張しろ! 極論2 歩いて覚醒している患者さんでも,クリーゼの気管内挿管はエースに頼め! 極論3 すべての薬剤が,MG を増悪させる可能性がある 極論4 コリンをいじるということを理解する 極論5 治療しながら増悪に備える.経験者のアドバイスに耳を傾ける コラム1 神経内科の診断速度 / コラム2 あなたよりMG のことを知っている医師が必ずいる 11章 多発性硬化症[MS] 極論1 診察道具を活用し時間と空間の多発性を証明すべし 極論2 MRI より自分の診察を信じられるか? 極論3 フォローすれば名医となれる疾患 極論4 自己免疫かつ中枢神経疾患であることが治療を難しくする コラム1 神経内科のレジデントとしての資質とは? 第3部 コモンな症候を神経内科的にどう考えるのか? 12章 めまい[vertigo/dizziness] 極論1 まずは「めまい」の言葉を料理する 極論2 センサーか? センターか? 「めまい」なんて錯覚さ! 極論3 めまいの王様を理解するべし 極論4 末梢性か? 中枢性か? 何を信じる? コラム1 MRIオーダーの今と昔 13章 睡 眠[sleep] 極論1 睡眠を評価しないのは,脳の3 分の1 を評価していないことである 極論2 すべての症状はOSAS に通ず 極論3 終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)でしか「脳と睡眠」は語れない 極論4 「不眠の治療=睡眠薬」ではない コラム1 どうやって睡眠医学を教えるか? / コラム2 睡眠検査= AHIを出すものという誤解(睡眠検査レポートはなぜ長い?) 14章 「器質的疾患でない」疾患について[non-organic disease] 極論1 「心因性」疾患を知らずして,「器質的でない」というなかれ 極論2 「器質的疾患でない」というならば,ほかの医師に理路整然と説明できるか? 極論3 「器質的疾患でない」患者さんの説明には,むしろ時間をとる! 極論4 身体表現性障害の正しい対処を知らずに,一人前などと片腹痛い コラム1 精神科医が「器質的疾患が疑われる」といってきたときは襟をただせ
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