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弱い男(星海社新書 173)

野村 克也  著

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価格 \1,100(税込)         

発行年月 2021年01月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 173p
大きさ 18cm
ジャンル 和書/社会科学/スポーツ・健康科学/スポーツ・健康科学
ISBN 9784065222249
商品コード 1032700835
NDC分類 783.7
個人件名 野村/克也
書評掲載誌 読売新聞 2021/04/11
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1032700835

著者紹介

野村 克也(著者):プロ野球選手・監督、野球解説者、野球評論家。1935年、京都府生まれ。54年、テスト生として南海ホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)に入団。70年には選手兼任監督に就任し、73年にパ・リーグ優勝に導く。後にロッテオリオンズ(現・千葉ロッテマリーンズ)、西武ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)でプレーし、80年に45歳で現役引退。27年間の現役生活では、MVP5回、首位打者1回、本塁打王9回、打点王7回、ベストナイン19回などの輝かしい成績を残す。65年には戦後初の三冠王にも輝いた。90~98年東京ヤクルトスワローズ、99~2001年阪神タイガース、03~05年シダックス(社会人)、06~09年東北楽天ゴールデンイーグルス監督を務め、多くの名選手を育てた。2020年2月、逝去。

内容

本書の企画は、「男の弱さ」をテーマに野村克也さんへインタビューすることから始まりました。

インタビューを開始したのは、2019年12月。野村さんが最愛のひと・沙知代さんを亡くされてからすでに2年が経過していました。人生の先達として「男の弱さ」とは何か、そしてその弱さを抱えてなお生き続けるにはどうすればよいのか、その人生を振り返りながら野村さんにご指南いただく本を刊行するべく臨んだインタビューでした。

(中略)

野村さんが人生で噛みしめてきた「男の弱さ」を語っていただくばかりのインタビューは、2020年の1月へ続きました。ついに生きることへの希望を一言も口にされないまま、野村さんの幼少から現在への振り返りは終わってしまい、インタビューはそこで一区切りとなりました。

そして2020年2月11日、野村克也さんがご逝去されました。

抜け殻のような野村さんと向かい合いながらも、こんなにもすぐに亡くなられてしまうとは思っていませんでした。生きることへの希望を考える最後のインタビューに臨むことで、本書の取材は完了するはずでした。残されたのは、悲観的で諦観に満ちた言葉だけ。 

救いようのない酷薄な死の直前の述懐のみを手に、一度は出版を断念することも検討しました。しかし、野村さんが己の弱さを噛みしめて口にされた言葉の数々は、「老い」「孤独」「弱さ」に向き合って野村さんが生きてきた軌跡であることに間違いありません。その10時間に及ぶ貴重な音源を秘蔵にしてはならないとの思いから再度の書籍化を目指しました。逝去から一年という時間が経過してしまいましたが、野村さんの事務所のご協力があって本書の刊行に至りました。

野村克也さんの死の直前の言葉が、本書には赤裸々に綴られています。
野村さんが人生の終幕に抱えていた「男の弱さ」の耐え難き重さの一片を、読者のみなさまに受け取っていただけることを願ってやみません。

星海社編集部 丸茂智晴
(以上、本書「はじめに」より抜粋)

野村克也が死の直前に吐露した男の弱さとは、老いとはーー

プロ野球テスト生として南海ホークスへ入団以来、選手として、そして監督として輝かしい頂点を極めた不世出の男、野村克也。しかし最愛の妻を失い、生きることへの意志を喪った彼は、やるせない孤独に包まれた「弱い男」だった。本書は、貧困を極めた自らの幼少時代や妻・沙知代との、そして息子・克則との赤裸々な回顧であり、死の直前に自らの「弱さ」と真正面から向き合った、いわば「最後のぼやき」である。「弱さ」を抱え続けてきた人間だからこその「強さ」がにじみ出る野村克也のラストメッセージを、老いや死と向き合うすべての方々へ届けたい。

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