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書評掲載

なぞとき深海1万メートル~暗黒の「超深海」で起こっていること~

蒲生 俊敬, 窪川 かおる  著

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価格 \1,980(税込)         

発行年月 2021年03月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 255p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/理工学/地球科学/海洋学
ISBN 9784065225486
商品コード 1032792560
NDC分類 452
基本件名 深海海洋学
書評掲載誌 読売新聞 2021/07/24
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1032792560

著者紹介

蒲生 俊敬(著者):蒲生俊敬(がもう・としたか)
東京大学名誉教授。
1952年、長野県上田市生まれ。東京大学理学部化学科卒業、同大学院理学系研究科化学専攻博士課程修了。理学博士。北海道大学教授、東京大学大気海洋研究所教授を歴任。専門は化学海洋学。海水中に溶存する気体成分・放射性核種などを用いた海洋の深層循環や海底熱水活動に関する研究により、日本地球化学会賞・日本海洋学会賞・海洋化学学術賞(石橋賞)などを受賞。研究船や潜水船によるフィールド調査をこよなく愛し、1740日を洋上で過ごすとともに、日本・アメリカ・フランスの潜水船で計15回潜航。著書に『日本海 その深層で起こっていること』(JPICより英訳書 The Sea of Japan)、『太平洋 その深層で起こっていること』(いずれも講談社ブルーバックス)、『海洋の科学』(日本放送出版協会)、『海洋地球化学』(講談社)などがある。
窪川 かおる(著者):窪川かおる(くぼかわ・かおる)
帝京大学戦略的イノベーション研究センター客員教授。
東京都生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科物理及応用物理学専攻博士課程修了。理学博士。東京大学大気海洋研究所先端海洋システム研究センター教授、同大大学院理学系研究科(三崎臨海実験所)/海洋アライアンス海洋教育促進研究センター特任教授を経て現職。海洋生物ナメクジウオに魅せられて脊椎動物の進化の研究に従事。現在はOcean Newsletter共同編集代表として広く海洋について勉強中。著書に『ナメクジウオ 頭索動物の生物学』(共著、東京大学出版会)、『海のプロフェッショナル1、2』(編著、東海大学出版部)、訳書に『海洋生物学』(丸善出版)などがある。

内容

2020年夏時点で、世界最深の太平洋マリアナ海溝チャレンジャー海淵(深さ約1万920m)まで潜った人の数は、わずか13名。高度100km以上の宇宙空間に行った人数(2020年8月現在、565名)よりはるかに少ない。深海1万mはある意味「宇宙よりも遠い」――そこには多くの謎が残されている。あなたもきっと潜りたくなる。

●おもな内容
海面上からは観察できない深海を、人類はどのように理解してきたか。また、海底地形、海水の循環、深海生物、人間による海の汚染など、わたしたちはどこまで知っているのか。以下の10章で、深海の冒険と科学の歴史を振り返り、最新成果を解説する。
第1章 海はどこまで深いのか?――深海・超深海への招待
第2章 世界最深点はどこか?――海底探査の歴史
第3章 この目で見たい!――究極の深みへ挑んだ英雄たち
第4章 ヒーロー現る――5大洋の最深点すべてをきわめた男
第5章 海を上下にかき混ぜる――深層大循環のしくみ
第6章 海底温泉とは何か?――熱水活動のしくみと生命の起源
第7章 海溝底では何が起こっているのか?――超深海科学の最前線
第8章 深海に生きる――奇妙な生物たちのスゴ技
第9章 深海で出会う――パートナーとわが家
第10章 深海を守れるか?――汚染・資源・絶滅危惧種

●「深海1万メートル」の発見
海の200m以深はほとんど真っ暗になる。太陽光が届かなければ光合成はできないため、深さ200mを境に生物相も一変する――ここからが深海だ。
世界中の海の平均深さは3700~3800mだが、海底は起伏に富む。とくにプレートが沈み込む海溝には、水深が6000mを超える場所がある。
海はどこまで深いのか? 精緻な海底地形図をつくるには、音波を用いて水深を測る「音測」の技術が不可欠だった。その実用化は1920年代のこと。
それ以前から非常に深い場所があると知られていた西太平洋で、1927年に1万mを超える深さが初めて観測された。世界最深点として有名なマリアナ海溝チャレンジャー海淵の深度が初めて観測されたのは1951年だ。

●深海の科学
深海にも生物がいることは昔から知られていた。観測はまだ不十分だが、深海生物の生態や多様性が明らかになってきた。とくに、深海底の熱水噴出口やクジラの死骸に形成される生物群集は興味深い。熱水噴出口は「生命の起源」の有力候補地でもある。
深海の環境についても理解しなければならない。深海へ酸素を運ぶ海水循環は、地球温暖化の影響を受けるのか? マイクロプラスチックなど人為起源物質による汚染はどこまで進んでいるか? 海底の鉱物資源は利用可能か?
本書はこれらのテーマを網羅的に解説する。

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