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エルサレム<以前>のアイヒマン~大量殺戮者の平穏な生活~
ベッティーナ・シュタングネト
著
香月恵里
翻訳
発行年月 |
2021年05月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
581p,95p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/哲学/概論・参考図書 |
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ISBN |
9784622089605 |
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商品コード |
1032895654 |
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NDC分類 |
289.3 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2021年06月2週 |
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書評掲載誌 |
毎日新聞 2021/07/03、毎日新聞 2021/12/18 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1032895654 |
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著者紹介
ベッティーナ・シュタングネト(著者):1966年生まれの哲学者。ハンブルク大学にて哲学を専攻、イマヌエル・カントと根源悪についての研究で博士号取得。著書Eichmann vor Jerusalem (Arche Literatur, 2011〔『エルサレム〈以前〉のアイヒマン』香月恵里訳、みすず書房〕) で2011年に北ドイツ文化ノンフィクション賞を受賞。『ニューヨーク・タイムズ』はこれを2014年の100 Notable Booksの1冊に選出した。その後も3部作『悪を考える』Böses Denken (Rowohlt, 2016)『嘘を読む』Lügen lesen (Rowohlt, 2017)『醜悪さを見る』Hässliches Sehen (Rowohlt, 2019) が出版され高く評価されている。最新刊は肉体を学ぶ哲学『性の文化』Sexkultur (Rowohlt, 2020)。
香月恵里(翻訳):1961年生まれ。関西学院大学大学院博士後期課程退学。岡山商科大学教授。訳書にハンス・エーリヒ・ノサック『ブレックヴァルトが死んだ――ノサック短編集』(未知谷 2003)イェルク・フリードリヒ『ドイツを焼いた戦略爆撃 1940-1945』(みすず書房 2011)フリードリヒ・デュレンマット『デュレンマット戯曲集』(鳥影社 2012-2015)ベッティーナ・シュタングネト『エルサレム〈以前〉のアイヒマン――大量殺戮者の平穏な生活』(みすず書房 2021)がある。
内容
「もはや本書への言及なしに、アイヒマン現象は語れない」NYタイムズ書評。従来のアイヒマン像を覆しナチズム研究の一画期をなす。
強制収容所へのユダヤ人移送責任者として絶滅計画の主翼を担ったアドルフ・アイヒマン。このナチ親衛隊中佐については議論が尽くされた感もあるが、じつは肝心な史料の大部分が放置されていた。アイヒマン自身の文章と音声録音である。
戦後アイヒマンが逃亡したアルゼンチンには旧ナチ共同体が築かれていた。アイヒマンはそこで、元武装SS隊員W・サッセン主催の座談会に参加する。サッセンはそれを録音し、テープ巻数にして70以上になる音声のトランスクリプトを作成していた。アルゼンチンのアイヒマンは大量の独白を記し、エルサレムの囚人となった後も8000枚にわたって自己正当化を書き連ねた。
こうした史料が網羅的に研究されてこなかったのは驚くべきことであるが、それは各所に散在し、分量は膨大で内容は耐え難い。さらに、アルゼンチンでのあけすけな記録を本人が偽と証言したため、史料としての価値を確立する仕事が後の研究者に重くのしかかった。本書は一人の哲学者が成し遂げた気の遠くなるような偉業であり、先駆者ハンナ・アーレントとの対話である。
「エルサレムでのアイヒマンの自己演出が、この犯罪者と、そして彼の殺人者としての成功といかに関係しているかを知りたいと願うなら、エルサレム以前のアイヒマンにさかのぼり、また、後の時代に作られたアイヒマン像に基づく解釈の裏に踏み込むことがどうしても必要である」(序章より)。