内容
〈イサム・ノグチの空間芸術を、当時のアメリカ社会が抱えた諸問題の中に置き直し、その意義を探る。新しいノグチ像を提
示する〉
〈資本主義、戦争、人の移動が様々な「危機」をもたらす時代に、イサム・ノグチがどのような芸術を生み出したか〉
世界的な彫刻家イサム・ノグチ(1904〜1988)は、1930年代から一貫して、経済や環境などの社会問題を改善することを目標に、公共空間をデザインしてきました。
本書は不況や戦争、環境破壊や移民増加など問題が続出する危機の時代に対応するため、ノグチがどのような芸術を生み出したかを、様々なプロジェクトを年代順に取り上げ、多数の図版とともに検討します。混迷する現代社会に、芸術はいかに働きかけることができるかを考えるヒントがあります。