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あなたが消された未来~テクノロジーと優生思想の売り込みについて~

ジョージ・エストライク  著

柴田裕之  翻訳
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価格 \3,960(税込)         

発行年月 2021年05月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 304p,28p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/生命科学、医学、農学/医学一般/医学一般
ISBN 9784622090021
商品コード 1033007106
NDC分類 490.15
基本件名 生命倫理
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2021年06月2週
書評掲載誌 毎日新聞 2021/07/10
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1033007106

著者紹介

ジョージ・エストライク(著者):コーネル大学で芸術系修士号取得後、オレゴン州立大学講師。詩人。著書に、Fables and Futures: Biotechnology, Disability, and the Stories We Tell Ourselves (MIT Press, 2019, 『あなたが消された未来』柴田裕之訳、みすず書房)、ダウン症のある娘ローラを得た経験を回想するメモワールThe Shape of the Eye(SMU Press, 2011; Penguin, 2013. 2012年のオレゴン図書賞受賞)、Textbook Illustrations of the Human Body(Bedbug Press, 2005, 詩集、ゴースライン賞受賞)がある。The New York Times, The Oregonian, Avidly, The American Medical Association Journal of Ethics, Salon, Tin House, McSweeney's Internet Tendency等にエッセイを寄稿している。
柴田裕之(翻訳):1959年生まれ。翻訳家。訳書に、フリーマン・ダイソン『叛逆としての科学』(2008)、アレックス・ペントランド『正直シグナル』(2013)、アラン・デケイロス『サルは大西洋を渡った』(共訳、2017)、エイドリアン・オーウェン『生存する意識』(2018)、ジョージ・エストライク『あなたが消された未来』(2021)(以上、みすず書房)、ベッセル・ヴァン・デア・コーク『身体はトラウマを記録する』(2016)、フランス・ドゥ・ヴァール『動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか』(2017)、『ママ、最後の抱擁』(2020)(以上、紀伊國屋書店)、シェリー・ケーガン『「死」とは何か?』(文響社、2018)、ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』(2016)、『ホモ・デウス』(2018)、『21 Lessons』(2019)(以上、河出書房新社)、エリック・トポル『ディープメディスン』(中村祐輔監訳、NTT出版、2020)ほか多数。

内容

一部の先端的なバイオテクノロジーは、人々の優生学的な衝動を利用しながら売り歩かれている。著者はダウン症のある子をもつ作家として、この局面を見つめた。
本書は、バイオ企業の広告や、スティーブン・ピンカーら科学者の発言を吟味し、テクノロジーがもたらす未来のビジョンとともに優生思想がいかに私たちの意識下へ刷り込まれているかを示す。新型出生前診断(NIPT)をはじめとするスクリーニング、ゲノム編集、ミトコンドリア置換、合成細胞、染色体サイレンシング……こうしたバイオテクノロジーのPRの物語のなかで、障害者はすでに消された、実体のない存在であり、またそれゆえに、売り込みに必須の要素として使われている。
売り込みは経済合理主義の社会的圧力をエンジンとして推し進められ、非定型の遺伝的素因をもつ人々は圧倒的少数派へと追いやられつつある。生殖テクノロジーの選択は当事者の「自己決定」の問題だといわれるが、本書が示すような圧倒的な〈説得〉の圧力のもとにある自己決定とは何物だろうか? ジョージ・フロイドとまったく同じ形で命を奪われたダウン症のある青年イーサン・セイラーに、私たちの多くが気づけなかったのはなぜだろう? テクノロジーが優生思想の裏口となっている現状を痛切に描き出す書。

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