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医事法と患者・医療従事者の権利

内田博文  著

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価格 \5,720(税込)         

発行年月 2021年06月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 448p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/生命科学、医学、農学/社会医学/公衆衛生学一般
ISBN 9784622090014
商品コード 1033194829
NDC分類 498.12
基本件名 医療-法令
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2021年07月4週
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1033194829

著者紹介

内田博文(著者):1946年大阪府生まれ。京都大学大学院法学研究科修士課程修了。九州大学名誉教授。専門は刑事法学(人権)、近代刑法史研究。ハンセン病市民学会共同代表。ハンセン病問題に関する検証会議副座長を務めた。厚生労働省第三者機関「ハンセン病問題に関する検証会議」副座長(2002-2005年)、同「ハンセン病問題検証会議の提言に基づく再発防止検討会」座長代理(2006-2020年)、熊本県ハンセン病問題啓発推進委員会委員長(2015年から現在)、全国精神医療審査会連絡協議会理事(2017年から現在)などを務める。
主な著書に『刑法学における歴史研究の意義と方法』(九州大学出版会)、『ハンセン病検証会議の記録』(明石書店)、『日本刑法学の歩みと課題』(日本評論社)、『刑事判例の史的展開』『自白調書の信用性』『更生保護の展開と課題』(いずれも法律文化社)、『治安維持法と共謀罪』(岩波新書)、『刑法と戦争――戦時治安法制のつくり方』『治安維持法の教訓――権利運動の制限と憲法改正』『法に触れた少年の未来のために』(いずれもみすず書房)など。

内容

コロナ禍とともに医療体制の脆弱さが明らかになっている。医療の枠組みを決めている「医事法」が国からのトップダウンでは、国民の命も健康も、医療従事者の暮らしも守れない。医療崩壊は一時的ではなく、構造的な原因をもつのである。
地方病院の閉鎖。病床の削減。保険制度のアメリカ化。存続の危惧される介護制度。繰り返される薬害・医療事故。
社会では病気への差別がなくならない。生殖医療・臓器移植・終末期医療等を規制するガイドラインには曖昧さが残る。医学部教育では倫理や人権がほとんど教えられていない。世界とのギャップは大きい。
そもそも日本には医療のめざすべき指針を定めた「医療基本法」がない。すべての人が良質、安全そして適切な医療を受けられるように「患者の権利」を中核にした医療基本法の制定が望まれる。そして医療従事者が患者の権利を擁護しつつ、科学性と公正を実現するには、自治が必要だ。
医療に内在するリスクや対立に対処する基準となる「共通の尺度」を定めるのは法の役割だろう。いびつな医事法制を見直さなくては、医療改革はありえない。
医療に無縁の人はいない。刑法学者が医療の現実を分析し、今後への処方箋を提示する。

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