内容
放浪の天才数学者ポール・エルデシュは,好んで「天書(THE BOOK)」のことを話した.彼によれば,数学の美しい定理には美しい証明があり,それが書かれてる天書があるはずだというのである.彼は天書を信じ,すべての人に信じてほしいと思った.
近似的なものでよいから「天書」を書いたらどうかという著者たちの勧めに従って,エルデシュは証明を集め始めた.しかしながら1996年の彼の死により,それはやむなく中断されてしまった.本書は,そのエルデシュの遺志をついで著されたものである.
本書では,数論,幾何学,解析学,組合せ論,グラフ理論のすべての分野から,きらめくようなアイデアや鋭い洞察に満ちた珠玉の定理と証明が集められている.
旧版(原書第2版翻訳)時から原書6版翻訳版では新規に13章が追加.既存の章も証明の変更等も行われている.