内容

目次

刊行のことば 第Ⅰ章　総論：ライフサイクルと家族　　　鑪幹八郎 　　１節　個人・家族・社会・歴史 　　　　　１．歴史の中の社会、地域、家族、そして個人 　　　　　２．エリクソンの症例 　　２節　個人のライフサイクルと家族の出会い 　　　　　個体発達分化の図式 　　３節　家族のライフサイクルと個人の出会い 　　４節　家族のライフサイクル 　　　　　１．多世代的発達作用 　　　　　２．これまでの研究の流れ 　　　　　３．家族ライフサイクルと発達の危機課題 　　５節　時代の変化からくる、個人・家族ライフサイクルの変化 　　　　　１．独身ないし高齢者の結婚の問題 　　　　　２．子どもを産まない、産めない問題 　　　　　３．離婚による家族の崩壊と片親家族の増加 　　　　　４．再婚の問題 　　あとがき 第Ⅱ章　胎児期　　　田中千穂子 　　はじめに 　　１節　ある事件 　　２節　胎児期に関する研究の歴史 　　　　　１．古代から現代まで 　　　　　２．最近の研究から 　　３節　胎児の発育 　　　　　１．母体内での発育 　　　　　２．出生そして子宮外胎児期 　　４節　イニシエーションとしての胎児期 　　おわりに. 第Ⅲ章　乳児期　　　渡辺久子 　　はじめに 　　　　　１．乳児期の定義 　　　　　２．乳児期の位置づけ 　　　　　３．現代の社会変動と乳児期 　　　　　４．母子相互性 　　　　　５．乳児研究の歴史 　　１節　乳児期発達理論 　　　　　１．マーラーの分離―個体化理論 　　　　　２．スターンの乳児の自己感の発達理論 　　　　　３．無様式知覚 　　　　　４．情動調律 　　　　　５．エムディの情動的自己の発達理論 　　２節　乳児期の臨床 　　　　　１．周産期・早期乳児期の母―乳児アプローチ 　　　　　２．乳児期臨床 　　　　　３．乳児期の発達指標と診断 　　　　　４．乳児の発達の指標 　　　　　５．母―乳児治療 第Ⅳ章　幼児期　　　小嶋謙四郎 　　１節　ヒトの基本的特性の組織化 　　　　　１．睡眠―覚醒の24時間リズム 　　　　　２．飲む―吸う―しゃぶる―噛む 　　　　　３．立つ―歩く 　　　　　４．みつめる―手をのばす―指をつかう 　　　　　５．基本的情動 　　２節　ヒトの心理的機能のルーツ 　　　　　１．自己の発達 　　　　　２．言語の発達 　　　　　３．シンボリック機能の出現 　　　　　４．ビア関係 　　　　　５．アタッチメント関係の発達 　　おわりに 第Ⅴ章　児童期　　　東山紘久 　　１節　児童期とは 　　２節　成長と悪 　　３節　登校拒否から考えること 　　４筋　プロ化する子どもたち 　　５節　児童期から思春期へ 　　おわりに 第Ⅵ章　思春期　　　菅佐和子 　　はじめに 　　１節　思春期の始まりと終わり 　　２節　思春期に関する諸学説 　　　　　１．精神分析学の立場から 　　　　　２．分析心理学の立場から 　　３節　思春期をめぐる諸問題 第Ⅶ章　青年期後期と若い成人期 　第Ⅶ－１章　男性を中心に　　　下山晴彦 　　１節　現代社会における意義 　　２節　発達段階と発達課題 　　　　　１．青年期後期 　　　　　２．若い成人期 　　３節　現代日本社会における特色 　　４節　病理と治療 　第Ⅶ－２章　女性を中心に　　　齋藤久美子 　　はじめに 　　１節　女性にとっての「性役割同一性」 　　２節　自己同一性形成 　　３節　女性の人格発達と人間関係 第Ⅷ章　中年期 　第Ⅷ－１章　中年期の危機　　　氏原　寛 　　１節　中年の成熟 　　２節　中年の危機 　　　　　１．ある課長の場合 　　　　　２．マイホーム 　　　　　３．酒とタバコ 　　　　　４．ある重役 　　　　　５．妻の中年 　　３節　日本的状況 　　　　　１．仲間意識 　　　　　２．うつ病病前性格 　　４節　家族の問題 　　５節　世代間ギャップ 　第Ⅷ－２章　自己実現をめぐって　　　岡本祐子 　　１節　自己実現の概念と成人発達研究 　　　　　１．初期の成人発達研究 　　　　　２．最近の成人発達研究 　　２節　中年期の心理的変化と発達課題 　　　　　１．中年期に顕在化しやすい特徴 　　　　　２．中年期の発達課題 　　３節　中年期に見られる自己実現の諸相 　　　　　１．創造性の様式と質の変化 　　　　　２．生活構造の発展 　　　　　３．自我同一性の再体制化 第Ⅸ章　老年期―老いと死をめぐって　　　樋口和彦 　　はじめに―老年期をどうとらえるか？ 　　１節　老年期の心理的特徴 　　　　　１．加齢(aging) 　　　　　２．老年期の生理的変化 　　　　　３．老年期の社会心理的変化 　　２節　老年期の内的世界 　　　　　１．老いの自覚 　　　　　２．老いの意味 　　　　　３．死との邂逅 　　３節　老年期と生きがい 第Ⅹ章　死にゆく人の心理過程　　　高橋真理・小川捷之 　　はじめに 　　１節　死の意味するもの 　　　　　１．Death　and　Dying 　　　　　２．心理学的な死 　　　　　３．現代の「自然死」 　　　　　４．一人称の死・二人称の死・三人称の死 　　２節　死の心理と死にゆく人の心理過程 　　　　　１．死の本能説 　　　　　２．個性化の過程 　　　　　３．死にゆく患者がたどる５段階の心理過程 　　　　　４．死の臨床 　　　　　５．死への気づき(awareness)の文脈 　　　　　６．病状の告知 　　　　　７．コミュニケーションの方法 　　　　　８．患者・治療者関係 　　　　　９．死にゆく人の心理過程 　　　　　10．家族が直面する死別の過程 　　　　　11．残された家族(遺族)の心理過程 　　おわりに 特論　女性のライフサイクル　　　佐藤紀子 　　はじめに 　　　　　１．＜人生50年＞から＜人生80年＞へ 　　　　　２．筆者の個人的立場 　　１節　現状 　　　　　１．新旧の混在 　　　　　２．性道徳に関する新旧 　　　　　３．言葉の問題 　　　　　４．昔のままの女たち 　　　　　５．レイプに関する今昔 　　　　　６．仕事も家庭も 　　２節　女性４世代におけるライフサイクル 　　　　　１．４世代の比較 　　　　　２．1900年代生れの女性のライフサイクル 　　　　　３．1920年代生れの女性 　　　　　４．1940年代生れの女性 　人名・事項索引 　執筆者紹介