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書評掲載

きみだからさびしい

大前 粟生  著

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価格 \1,650(税込)         

発行年月 2022年02月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 199p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/日本文学
ISBN 9784163915029
商品コード 1034177425
NDC分類 913.6
書評掲載誌 朝日新聞 2022/04/23
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034177425

内容

町枝圭吾、24歳。京都市内の観光ホテルで働いている。

圭吾は、恋愛をすることが怖い。自分の男性性が、相手を傷つけてしまうのではないかと思うから。
けれど、ある日突然出会ってしまった。あやめさんという、大好きな人に――。
圭吾は、あやめさんが所属する「お片付けサークル」に入ることに。他人の家を訪れ、思い出の品をせっせと片付ける。意味はわからないけれど、彼女が楽しそうだから、それでいい。

意を決した圭吾の告白に、あやめさんはこう言った。
「わたし、ポリアモリーなんだけど、それでもいい?」
ポリアモリーとは、双方公認で複数のパートナーと関係を持つライフスタイルのこと。

あやめさんにはもう一人恋愛相手がいるらしい。“性の多様性”は大事なのはわかるし、あやめさんのことは丸ごと受け入れたい……けれど、このどうしようもない嫉妬の感情は、どうしたらよいのだろう?
勤務先はコロナ禍の影響で倒産。お片付けサークルも、“ソーシャルディスタンス”の名のもと解散になった。
圭吾はゴミが溢れかえる部屋の中で、一日中、あやめさんに溺れる日々を始めるのだった――。


いま最も旬な作家との呼び声も高い大前さん。男らしさ・女らしさの圧に悩む大学生を描いた『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』は各所から絶賛され、大きな話題に。笑いの暴力性に切り込んだ『おもろい以外いらんねん』は、アメトーーク!読書芸人回でも紹介されました。ananの「いまどき男子」特集では、若者文学の担い手として紹介されています。
本作はジェンダー文学として「アップデートされた価値観」を提示する作品でありながら、恋の切なさと喜びを凄まじい解像度で描いた、剛速球の恋愛小説でもあります。

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