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ビヨンド!~KDDI労働組合20年の「キセキ」~

本田一成  著

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価格 \2,640(税込)         

発行年月 2022年04月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 14p,310p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/社会科学/経済学/労働経済・人口
ISBN 9784794812070
商品コード 1034388627
NDC分類 366.628
基本件名 KDDI労働組合
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2022年05月4週
書評掲載誌 朝日新聞 2022/06/18
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034388627

著者紹介

本田一成(著者):ほんだ・かずなり
武庫川女子大学経営学部教授。博士(経営学)。人的資源管理論、労使関係論専攻。主な著書として、『オルグ!オルグ!オルグ! 労働組合はいかにしてつくられたか』、『写真記録・三島由紀夫が書かなかった近江絹糸人権争議』(共に新評論)などがある。

内容

「スマートな労組」?とんでもない!
激しく逞しくドラマチックな闘いの歴史を余さず描く、刺激に満ちた傑作ノンフィクション。

「労働組合っていうのは、先輩たちから預かった財産・宝物。だから、常に磨き続けて、ピカピカにしておかなきゃいけない。もし、磨き続けることができないなら、せめて汚さずに次の世代に渡していかなきゃあかんよな。それがお前さんたちの使命なんだ」(元KDDI労組中央執行委員・杉山豊治)
 これが国際電電労組、KDD労組を経て、激動の情勢下で2000年に誕生したKDDI労組の、今に受け継がれる精神だ。本書は同労組の絶望と希望、その20年間の「軌跡」に迫るノンフィクションである。
 華々しくも熾烈な競争を繰り広げるICT業界にあって、ベースアップを実現しながら、勤務間インターバル制度、非正規社員の待遇改善、被災地支援など数々の取り組みで「先駆的」と呼ばれるKDDI労組は、労働界では「スマートな労組」という印象をもたれ、名声を集めてきた――スマート? 実は全然、そんなことはない!
 「稲盛イズム」が吹きあれるなか、逞しい気概をもって巻き返しを試みてきた。度重なる企業合併やグループ化で減り続ける加入。次々に見直しを迫られる労働制度。だがそれら数多の葛藤や苦難から決して逃げず、闘い続けたことで、必然とも思える「奇跡」をつかんだ。NHK「プロジェクトX」で見るような激しくドラマチックな歴史がそこにある。
 日本の推定組織率は2021年に17%を切り、労働者の6人に1人にしか労組に加入していない。17%のほとんどは企業別組合員であり、ユニオンショップ制(入社時に労組加入)が効いている。しかも推定組織率は、実際の組織率(主体的、積極的に労組の活動に参加している組合員の組織率)とは違う。労組側は苦境に追い込まれた労働者たちを一人でも多く把捉し、仲間とする必要がある。そして労働者側も、組合の意義を見つめ、相互扶助の意識を高めることが求められる。企業別組合の本当の姿を凝視し、将来を考えていくために、労組関係者だけでなく、未加入の労働者、管理職、経営者にもぜひ読んでいただきたい。
 (ほんだ・かずなり)

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