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黄金虫変奏曲

リチャード・パワーズ  著

森慎一郎, 若島正  翻訳
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価格 \5,720(税込)         

発行年月 2022年04月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 866p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/文学/イギリス文学
ISBN 9784622090786
商品コード 1034398871
NDC分類 933.7
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2022年05月3週
書評掲載誌 毎日新聞 2022/06/25、毎日新聞 2022/12/10
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1034398871

著者紹介

リチャード・パワーズ(著者):1957年アメリカ合衆国イリノイ州エヴァンストンに生まれる。11歳から16歳までバンコクに住み、のちアメリカに戻ってイリノイ大学で物理学を学ぶが、やがて文転し、同大で修士号を取得。80年代末から90年代初頭オランダに住み、現在はイリノイ州在住。2006年発表のThe Echo Maker(『エコー・メイカー』黒原敏行訳、新潮社)で全米図書賞受賞、2018年発表のThe Overstory(『オーバーストーリー』木原善彦訳、新潮社)でピューリッツァー賞受賞。ほかの著書に、Three Farmers on Their Way to a Dance(1985、『舞踏会へ向かう三人の農夫』柴田元幸訳、みすず書房;河出文庫)、Prisoner’s Dilemma(1988、『囚人のジレンマ』柴田元幸・前山佳朱彦訳、みすず書房)、Operation Wandering Soul(1993)、Galatea 2.2(1995、『ガラテイア2.2』若島正訳、みすず書房)、Orfeo(2014、『オルフェオ』木原善彦訳、新潮社)、Bewilderment(2021)。
森慎一郎(翻訳):(もり・しんいちろう)
1972年生まれ。京都大学文学研究科准教授。アメリカ文学研究者。訳書に、グレイ『ラナーク──四巻からなる伝記』(国書刊行会)、フィッツジェラルド『夜はやさし』(ホーム社、のち、作品社より再刊)、フランゼン『フリーダム』(早川書房)、ナボコフ『淡い焰』(作品社)、『アップダイクと私 アップダイク・エッセイ傑作選』(若島正編、共訳、河出書房新社)、『ベスト・ストーリーズI ぴょんぴょんウサギ球』『ベスト・ストーリーズII 蛇の靴』『ベスト・ストーリーズIII カボチャ頭』(以上、若島正編、共訳、早川書房)、『書きなおすナボコフ、読みなおすナボコフ』(若島正・沼野充義編、共訳、研究社)ほか。
若島正(翻訳):(わかしま・ただし)
1952年生まれ。京都大学名誉教授。英米文学研究者。詰将棋・チェスプロブレム作家。著書に、『乱視読者の帰還』(みすず書房、本格ミステリ大賞受賞)、『乱視読者の英米短篇講義』(研究社、読売文学賞受賞)、『ロリータ、ロリータ、ロリータ』(作品社)、『乱視読者のSF講義』(国書刊行会)、『盤上のファンタジア』(河出書房新社)ほか。訳書に、ナボコフ『新訳版 アーダ』(早川書房)、『ロリータ』(新潮文庫)、『記憶よ、語れ』(作品社)、『透明な対象』(共訳、国書刊行会)、および、ナボコフ『ディフェンス』、スタージョン『海を失った男』(編訳)、マッカーシー『私のカトリック少女時代』(以上、河出書房新社)、パワーズ『ガラテイア2.2』、ウェイツキン『ボビー・フィッシャーを探して』(以上、みすず書房)、ほか多数。〈ドーキー・アーカイヴ〉シリーズ(国書刊行会)責任編集。

内容

たった四つの文字から「畏るべき豊穣」を生む遺伝情報と、バッハのゴルトベルク変奏曲。その二つの構造の不思議なまでの符合を鋳型にして、精巧なロマンスとサスペンスが紡ぎ出される。
1957年、遺伝暗号の解読を目指す若き生化学者スチュアート・レスラーに、一人の女性がゴルトベルク変奏曲のレコードを手渡す。25年後、公立図書館の司書ジャン・オデイは、魅力的な青年フランク・トッドから、奇妙なリサーチの依頼を受ける。夜ごとゴルトベルクを聴きながら凡庸なコンピュータ・アルゴリズムのお守りをしている、恐ろしく知的で孤独な同僚の正体を調べたい、と。長い時を隔てて存在する二組の恋愛が、互いを反復し、変奏しながら二重螺旋のように絡み合う。なぜレスラーは20世紀生物学の最大の発見に肉薄しながら、突如歴史から消えたのか? その謎が解かれていくとともに、芸術、言語、音楽、愛、そして生命の継承の意味までを巻き込んだ語りが縦横に拡がってゆく。
34歳の若きパワーズが持てるすべてを注ぎ込み、小説の四隅を押し広げようとした長編第3作にして、全著作のなかでも屈指のマスターピース。Time誌ブック・オブ・ザ・イヤー(1991)、Publishers Weekly誌ベスト・ブックス(1991)などに選出、全米批評家協会賞(1991)最終候補作。

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