内容
本書『微積のあたま』は微分積分学の入門的な教科書である。内容は集中形式、学び方はゆったりとした参考書である。それと同時に微分積分学がいかにすばらしいものであるかを示す、いわば微積礼賛の書である。
微分積分の最初に(あたまに)学ぶべきスタンダードな項目をしっかり押さえた中で、とくに最初に理解すべき項目、とくに重要な項目、間違えやすい項目に的を絞って、ていねいに解説している。何事も最初が肝心なので、頭ごなし、理不尽、問答無用、というものではなく、ていねいでリーズナブルな説明を心がけた。高校の教科書では触れられない視点、大学の教科書では省略される背景も述べるようにした。読み進めていくうちに、「微積のあたま」が自然に鍛えられるような本を目指した。
本書は自習書や学び直しのテキストとしても使うことができる。演習問題によって自身の理解度を確認し、余談やコラムを通して関連する話題や背景を知ることができる。イラストもあって息抜きできる。この本を読むことで、高校数学で微分積分を学んだ気になっている人よりむしろアドバンテージをもつことができる。
あらゆる自然科学の基礎となる微分や積分の意味合いや考え方を楽しく学び、さらに高度な数学や応用をよりよく理解することに役立つ。
あまた微積の本あれど
微積のあたまはこれひとつ