内容
多面体宇宙論などに多大な影響を与えるなど,科学界では高次元のかたちへの関心が非常に高まっている.その概念を理解するうえで不可欠な基礎知識が「高次元幾何学」である.本書ではその中心テーマである高次元正多面体つまり正多胞体の幾何学について,古典的入門的な話題から現代的な新理論までを,2次元の多角形や3次元の多面体の話題も交えて幅広く詳細にまとめる.線形代数・解析幾何・射影幾何を駆使しながら数学的厳密さを追求するとともに,諸科学への応用が可能な重要ポイントについては図を用いて簡潔にまとめられているため,周辺分野の研究者にとっても大変役立つ内容になっている.幾何学を救った幾何学者コクセターの代表作の初邦訳.