極論で語る腎臓内科 第2版
今井 直彦 著
内容
目次
第一部 腎臓内科,まずはここから始めよう 1章 急性腎障害[acute kidney injure; AKI] 極論1 「AKI は予防につきる」と云うかそれしかない 極論2 腎臓の敵は腎臓にあり;AKI ハイリスクはCKD 極論3 数値,特にFE Na に振り回されない 極論4 利尿薬は諦めが肝腎 コラム1 AKIとinnocent bystande / コラム2 You know it when you see it / コラム3 RAS 阻害薬のシックデイルールとは / コラム4 早く開始しても意味がない透析 / コラム5 うっ血性“腎”不全 / コラム6 利尿薬よりも輸液をしよう 2章 尿所見の見方[interpretation of urine Tests] 極論1 尿検査は最も「優しい」検査である 極論2 血尿=腎臓内科の病気ではない 極論3 軽度の蛋白尿も無視してはならない 極論4 多尿は稀である 極論5 尿沈渣を忘れるな コラム1 尿検査は最古の医療? / コラム2 尿色の尿?/ コラム3 蛋白尿の評価 / コラム4 変形赤血球と凝血塊 / コラム5 尿比重から尿蛋白の偽陽性を見抜こう / コラム6 アルブミン尿がなくても安心できない / コラム7 末期腎不全患者も尿量は維持されている / コラム8 円柱のできかた 第2部 腎臓は体内の水分のバランスを司る 3章 脱水と浮腫[dehydration and edema] 極論1 ナトリウムが大事 極論2 脱水の評価は定点でなく経時的に 極論3 脱水はすばやく,浮腫はゆっくり治療する 極論4 心不全と腎不全で利尿薬の使い方は違う! コラム1 2種類の体液調節系:浸透圧調節系と容量調節系の役割 / コラム2 ネフローゼ症候群におけるunderfill説とoverflow説 / コラム3 年齢+ BUN =ラシックス用量 / コラム4 ループ利尿薬の用量と利尿効果 / コラム5 引いてだめなら足してみる? / コラム6 バソプレシンと水の再吸収 4章 輸液[intravenous fluid] 極論1 不必要な輸液は有害です 極論2 基本的には5%ブドウ糖液と生理食塩水で対応する 極論3 輸液成分の体内での分布を予測する 極論4 いわゆる「維持液」はじつは維持輸液として不適切 コラム1 生理食塩水vs. 緩衝化晶質液 / コラム2 生理食塩水 vs. 膠質液(アルブミン,HES) / コラム3 輸液製剤がありすぎる日本 / コラム4 細胞外液量減少時の経口補液 第3部 酸に傾こうとする血液をアルカリに 5章 酸塩基平衡の基礎[overview of acid-base balance] 極論1 マイナスイオン? いいえ,体は酸性へと向かっています 極論2 その酸をまず緩衝してくれるのは炭酸と重炭酸 極論3 最終的な酸の腎排泄はアンモニウムイオンとともに コラム1 pHとH+ 濃度の関係と細胞内外の pH について / コラム2 酸排泄の調節 6章 血液ガスの読み方[interpretation of arteriol blood gas] 極論1 血液ガスは五つのステップで読む 極論2 数値だけでなく,必ず総合判断 極論3 呼吸性アシドーシスと呼吸性アルカローシス「だけ」は混在しない 極論4 pH が極端に動いていたら混合性の異常 極論5 食わずぎらいをなくして,スチュワート法も使ってみよう 極論6 低アルブミン血症のときもスチュワート法で安心 コラム1 クロールの増減に注目する / コラム2 簡易スチュワート法の世界 7章 代謝性アルカローシス[metabolic alkalosis] 極論1 じつは頻度が高くて怖い 極論2 代謝性アルカローシスは「発生」して「維持」される 極論3 何となく調子が悪い? それはアルカローシスではないですか? 極論4 尿中クロール濃度を測定して考えよう コラム1 postprandial alkaline tide / コラム2 ミルクアルカリ症候群は古い? / コラム3 尿中クロール濃度の更なる意義 / コラム4 contraction alkalosis と chloride depletion alkalosis 8章 代謝性アシドーシス[metabolic acidosis] 極論1 代謝性アシドーシスの危機は常に存在する 極論2 薬物中毒を疑ったら浸透圧ギャップ 極論3 酸排泄はアンモニウムイオンで 極論4 腎臓は重炭酸イオンを拾って,不揮発性酸を捨てる臓器 コラム1 D‒乳酸アシドーシス / コラム2 DKA回復期のNAGMA / コラム3 AGMA の覚え方 / コラム4 NAGMA の覚え方 第4部 身近な検査項目を深く捉える 9章 低ナトリウム血症と高ナトリウム血症[hypo and hypernatremia] 極論1 軽度の低Na血症も無視できない(真の無症候性の低Na血症は少ない) 極論2 低Na血症を見たらADH を意識する 極論3 症候性の低Na血症は緊急疾患である 極論4 高Na血症はふつうじゃない! コラム1 高血糖の際の「真」の血清Na値と実測の血清Na値の使い分け / コラム2 浸透圧ではなく張度の比較が大事 10章 カリウム[potassium] 極論1 カリウムの調節は集合管の「排泄」 極論2 低カリウム値は病歴抜きには語れない 極論3 尿中のカリウム濃度を追え 極論4 心電図変化よりも「値」を信じよう コラム1 シーソー:集合管へのナトリウムの到達とアルドステロン活性 / コラム2 低カリウム性周期性四肢麻痺 / コラム3 嘔吐するとカリウムはどこから出ていっているか / コラム4 Liddle 症候群と Bartter 症候群 / コラム5 心不全と医原性の高カリウム血症 第5部 最後に慢性期の腎臓管理を押さえる 11章 慢性腎臓病[chronic kindey disease; CKD] 極論1 CKD では腎機能だけではなく蛋白尿に注目 極論2 本当は怖いCKD 極論3 血清クレアチニン値が高くてもRAS 阻害薬にチャレンジしよう コラム1 FIDELIO-DKD試験と新たな治療ターゲット:3本目の矢 / コラム2 CKD における RAS 阻害薬の適応 / コラム3 ゲームチェンジャーSGLT2阻害薬の登場 / コラム4 高尿酸血症:CKD の新しい危険因子 12章 高血圧[hypertension] 極論1 どんどん下がる降圧目標(これからは130/80) 極論2 高血圧かどうかは家庭血圧で決める! 極論3 非薬物療法は治療にも予防にもなる 極論4 二次性高血圧を疑う 極論5 高血圧も低血圧も腎臓にはよくない コラム1 Non-dipperと夜間頻尿 / コラム2 真の治療抵抗性高血圧は少ない? / コラム3 降圧薬の内的な影響:CKD とRAS阻害薬 / コラム4 発症時の血圧に差はない高血圧緊急症と高血圧切迫症 13章 尿路結石症[urolithiasis] 極論1 再発予防こそ腎臓内科医の役割 極論2 何度でもしよう「結石分析」 極論3 必ずしたい24時間蓄尿検査 極論4 飲水は"処方薬" 極論5 尿酸結石ならラッキーである(あるいは,尿と結石は尿pHの病気) コラム1 尿路結石症は生活習慣病の1つ / コラム2 結晶と結石 / コラム3 大量摂取してよいのは水だけ? / コラム4 酸性尿とアルカリ性尿
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