内容
過去の文化遺産を保存・運用する「アーカイブ」。その仕事は現在ますます注目を集め、21世紀は「アーカイブの時代」とも呼べるでしょう。本書は、そのアーカイブを映画という分野で担ってきた著者による、「物質としての映画」にまつわるエッセイ集です。曰く、映画フィルムは牛からできている。映画フィルムは正しく救わないと爆発してしまう。映画フィルムはしばしば遠い旅に出てしまう。そんな不思議なお騒がせ者だけれど、フィルムの映画こそ未来に残すべき本物の「映画」なのです。本書では、そんな映画の赤裸々な姿が、土地や歴史を縦横無尽