内容
日本および世界の原子炉水化学分野に関する知識と経験を網羅した原子炉水化学のバイブルといえる一冊。初版発行から約20年が経過したことを受け,記載内容をすべて見直しつつ,最新の情報へ更新した。
本書は初版と同じく「基礎編」と「応用編」から構成される。基礎編では関連する幅広い分野の基礎的事項を取り扱う。改訂に当たり,核分裂生成物の挙動に関する基礎事項を新たな章にまとめた。応用編ではプラントの構成や機器の概要,水化学分野の考え方や手法,運転実績などについて解説。福島第一原子力発電所の事故を受けて構築された,事故時・廃炉時にかかわる新たな水化学技術についての章を追加した。
水化学分野のみならず多くの関連分野の技術者や研究者の方々に幅広く利用いただけることを強く期待する。特に,今後の水化学を支えていく若手の技術者・研究者の方々にとって本書がその一助となればまことに幸いである。