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異種移植~医療は種の境界を超えられるか~

山内一也  著

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価格 \3,300(税込)         

発行年月 2022年11月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 215p,20p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/生命科学、医学、農学/外科学/基礎外科学
ISBN 9784622095286
商品コード 1035131327
NDC分類 494.28
基本件名 臓器移植
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2022年12月2週
書評掲載誌 朝日新聞 2023/01/28
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1035131327

著者紹介

山内一也(著者):1931年、神奈川県生まれ。東京大学農学部獣医畜産学科卒業。農学博士。北里研究所所員、国立予防衛生研究所室長、東京大学医科学研究所教授、日本生物科学研究所主任研究員を経て、現在、東京大学名誉教授、日本ウイルス学会名誉会員、ベルギー・リエージュ大学名誉博士。専門はウイルス学。主な著書に『エマージングウイルスの世紀』(河出書房新社、1997)『ウイルスと人間』(岩波書店、2005)『史上最大の伝染病 牛疫 根絶までの四〇〇〇年』(岩波書店、2009)『ウイルスと地球生命』(岩波書店、2012)『近代医学の先駆者――ハンターとジェンナー』(岩波書店、2015)『はしかの脅威と驚異』(岩波書店、2017)『ウイルス・ルネッサンス』(東京化学同人、2017)『ウイルスの意味論――生命の定義を超えた存在』(みすず書房、2018)『ウイルスの世紀――なぜ繰り返し出現するのか』(みすず書房、2020)など、主な訳書にアマンダ・ケイ・マクヴェティ『牛疫――兵器化され、根絶されたウイルス』(みすず書房、2020)などがある。

内容

種の異なる動物の間で行われる移植を異種移植という。そのなかでも臓器の異種移植は、ヒト-ヒト間の臓器移植が抱えている臓器不足問題の解決策として長く期待されてきた。
ただし、その道のりには同種移植にはない問題があった。移植から数分で始まることもある超急性拒絶反応や、移植臓器に潜む病原体による未知の感染症の出現リスクなど
である。これらの問題のために研究は度々停滞した。しかし近年、遺伝子改変され、ゲノム編集などにより病原体が排除されたドナー豚が作られている。2022年1月には、このドナー豚の心臓を用いた初の移植手術が行われた。いまやこの技術は、実験的な医学研究の段階から、臨床試験の段階へと進もうとしている。
実績の少ない革新的な医療技術を適用する際に、患者の福祉はいかに守られるべきか。ドナーとなる動物の福祉についてどう考えるべきなのか。なぜ、ヒトから遠縁の豚がドナー動物に選ばれたのか。移植の歴史をたどり、異種移植が求められてきた背景を振り返りながら、その技術的課題と解決策だけではなく、倫理的課題についても展望する書。

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