内容
向精神薬の豊富な有効性・安全性情報,症例解説など,精神疾患をもつ女性の妊娠・授乳への対応に必要な情報や知識をまとめました.また,改訂3版では,情報のアップデートを行うとともに,ガイドラインの動向,妊娠中ストレスの児に対する影響,多職種連携に関する解説などを加えました.
リスク・ベネフィットを考慮して向精神薬を適切に用いるために,精神科領域・産婦人科領域で即戦力となる一冊です.
おもな項目
第1章 妊娠・授乳期に関する基礎知識の整理
1 母性内科領域の基礎知識
2 添付文書情報の捉え方
3 妊娠・出産による精神状態への影響とトータルケア
4 周産期における飲酒・喫煙の影響
第2章 向精神薬投与と妊娠・出産・育児
1 妊娠と薬情報センターにおける向精神薬相談事例
2 挙児希望者・妊婦に対する向精神薬の適正使用-患者・家族とのリスクコミュニケーション-
3 妊婦における向精神薬の薬物動態と処方設計
4 向精神薬服用による出生後の疾患と発達の予後
5向精神薬の胎児毒性と情報提供上の留意点
6わが国におけるガイドラインの動向
7向精神薬の児への影響に関する基礎研究
第3章 向精神薬の薬剤情報と有益性・危険性の考え方
1 SSRI・SNRI・NaSSA
2 三環系・四環系抗うつ薬
3 炭酸リチウム
4 抗不安薬
5 睡眠薬
6 第一世代抗精神病薬
7 第二世代抗精神病薬
8 抗てんかん発作薬(抗てんかん薬)
第4章 周産期メンタルヘルスに必要な知識
1 産褥精神病
2 産後うつ病
3妊娠中のストレスと児への影響
4 特定妊婦と胎児虐待
5多職種連携
第5章 症例から学ぶ ― 精神症状のコントロールと妊娠・授乳
1統合失調症
2 うつ病
3 双極性障害
4 不安症・強迫症
5 摂食障害
6 アルコール依存
7 発達症
8 てんかん
9 ボンディング障害