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いくつもの砂漠、いくつもの夜~災厄の時代の喪と批評~
鵜飼哲
著
発行年月 |
2023年05月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
4p,365p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/文学/日本文学 |
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ISBN |
9784622096108 |
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商品コード |
1035991000 |
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NDC分類 |
914.6 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2023年06月2週 |
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書評掲載誌 |
読売新聞 2023/09/10 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1035991000 |
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著者紹介
鵜飼哲(著者):1955年東京都に生まれる。フランス文学・思想専攻。一橋大学名誉教授。著書に、『抵抗への招待』(みすず書房、1997)『償いのアルケオロジー』(河出書房新社、1997)『応答する力:来るべき言葉たちへ』(青土社、2003)『主権のかなたで』(岩波書店、2008)『ジャッキー・デリダの墓』(みすず書房、2014)『テロルはどこから到来したか:その政治的主体と思想』『まつろわぬ者たちの祭り:日本型祝賀資本主義批判』(インパクト出版会、2020)。訳書に、ジュネ『恋する虜:パレスチナへの旅』(共訳、人文書院、1994)『アルベルト・ジャコメッティのアトリエ』(現代企画室、1999)『シャティーラの四時間』(共訳、インスクリプト、2010)デリダ『他の岬:ヨーロッパと民主主義』(共訳、みすず書房、1993)『盲者の記憶:自画像およびその他の廃墟』(みすず書房、1998)『友愛のポリティックス』(共訳、みすず書房、2003)『生きることを学ぶ、終に』(みすず書房、2005)『ならず者たち』(共訳、みすず書房、2009)『動物を追う、ゆえに私は(動物で)ある』(筑摩書房、2014)などがある。
内容
《本書のテーマは副題に含まれている「喪」と「批評」という2つの言葉の間に発見すべきもので、それは著者自身にとっても終わることのない課題である。しかし、「旅」が第三のモチーフとして「喪」と「批評」のあいだに否応なく浮上する。実際論考の多くが、日本の内外を問わず、客地での発表が元になっている。また最初にフランス語もしくは英語で書かれたものが8本あり、翻訳に思いのほか時間を要した。(……)
本書所収の諸論考の成立は2000年から2022年にわたる。この20年あまりは、私がもっとも頻繁に「旅」への誘いを受けた歳月だった。そしてこの時期は新型コロナウイルスの到来によって突然終わった。この時代の転換は、個人的には教職の任用期間の終了に重なってもいた。いずれにせよあのような「旅」の時代が戻ってくることは二度とないだろう。その意味で本書は私の人生のひとつの時期の決算であり、別の「旅」への準備でもある。》(あとがき)
戦争、地震、原発事故、疫病、そして差別と抗争。この時代に死者を悼みつつ生き続け、新たな旅へと誘う哲学・文学・芸術とは? 未知の世界への他者からの招待、その歓待に応答を試みる「魂」の冒険。友愛に満ちた21世紀論考集成。