内容
環境問題や自然災害が緊急の課題となる今、基礎となる地球学(地球科学・地学)への理解が求められている。地球学において、実験・実習や野外観察が大きく役立つ。本書は大阪公立大学の地球学実験(地学実験)での使用を目的とした実験・参考書で、固体地球分野を主軸に、気象分野を含めている。
第1部では実験・実習34テーマを扱う。地形図・地質図学・偏光顕微鏡・粒度分析・空中写真・ステレオ投影などの定番の実験のほか、チョコレートを用いた溶岩流実験・カルマン渦列の作成・ハザードマップ作成などユニークな実験を紹介している。
第2部の野外地質観察では、特徴的で理解しやすく、かつ大阪からアクセスしやすい見学地12地点を案内する。このほか、文化地質学やジオパークなどのコラム5題を収録。
実験・実習・野外観察のテーマ数の豊富さと同時に、図表や写真についてもボリュームのある一冊といえる。楽しい地球学への第一歩をサポートする本である。