内容
「彼女は実在してる。存在が不確かなだけで、ずっと僕の傍にいるんだ」
大学生の菊理現(くくり・うつつ)が思い出のダイスに触れた途端、長い黒髪に白いワンピースの美しい女性が見えるようになった。
現にしか見えない彼女はしかし、ずば抜けた推理力を持つ名探偵。
藍の花を握りしめて死んだ女性、宗教施設で血を流す大きな眼球のオブジェ。
二人に降りかかるすべての謎は解けている。
あとは、言葉を持たない「不実在探偵の推理」を推理するだけ。
水平思考を巡らせて、「はい」か「いいえ」の答えで真実にたどり着け。
★絶賛の声、続々!★
こんな手があったか!水平思考ゲームとミステリを融合させる見事な魔法。
――我孫子武丸
謎解きはついに超シンプルかつ至高の領域へ達する!イエスorノー?
――今村昌弘
この設定を「探偵」の形式(フォーマット)に落とし込むなんて……どうかしてます(誉め言葉)
――井上真偽
とうとう名探偵が消えた。確かに名探偵は推理さえできれば、どんな形でもOK。しかしここまでやるとは。
――似鳥鶏
謎を解く思考回路を体験する、これは参加したくなるミステリーだ。
――友野詳
水平思考×名探偵、もうこの設定だけで勝ちです。
――織守きょうや
不可思議なのに論理的。AIとの対話を彷彿とさせる、現代ミステリの最先端!
――秋口ぎぐる
名探偵の可能性をどこまで広げられるか、という問いの一つの答えである。不実在であるからこそ、この名探偵は遍在する。
――斜線堂有紀
不実在でありながら圧倒的な存在感を放つ探偵に、あなたはきっと魅了される。
――五十嵐律人