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二十世紀のクラシック音楽を取り戻す~三度の戦争は音楽に何をしたか~
ジョン・マウチェリ
著
松村 哲哉
翻訳
発行年月 |
2023年07月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
319p,23p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/芸術/音楽 |
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ISBN |
9784560093627 |
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商品コード |
1036310313 |
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NDC分類 |
762.07 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2023年09月1週 |
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書評掲載誌 |
東京・中日新聞 2023/08/13、日本経済新聞 2023/09/16 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1036310313 |
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著者紹介
ジョン・マウチェリ(著者):John Mauceri
1945年ニューヨーク生まれ、指揮者。ハリウッド・ボウル管弦楽団の創立時から16年間音楽監督を務め、トリノやワシントンの歌劇場の音楽監督を歴任するとともに、ミラノ・スカラ座やメトロポリタン歌劇場にも客演。レナード・バーンスタインとは18年にわたって親交があり、作品の初演を数多く手がけた。DECCAレーベルの「退廃音楽シリーズ」など50枚を超えるCDをリリース、グラミー賞など受賞多数。教育者としても母校のイェール大学で十五年間教鞭を執った。映画『TAR/ター』で音楽アドバイザーを務めている。著書は他に『指揮者は何を考えているか』(白水社)。
松村 哲哉(翻訳):1955年生、慶應義塾大学経済学部卒。主要訳書に、マウチェリ『指揮者は何を考えているか』、グッドール『音楽史を変えた五つの発明』、ベッカー『オーケストラの音楽史』、ゲインズ『「音楽の捧げもの」が生まれた晩』、クリフ『ホワイトハウスのピアニスト――ヴァン・クライバーンと冷戦』(以上、白水社)、オッテン『ヘルベルト・フォン・カラヤン写真集』(ヤマハミュージックメディア)、シップサイド『わくわく「資本論」――いま、なぜマルクスなのか』(PHP研究所)などがある。
内容
二十世紀後半に作曲されたクラシック音楽の作品で、その後世界中のオーケストラや歌劇場のレパートリーに加わった作品はごく少ない。そして、現代の音楽であるはずの「現代音楽」は、一部の愛好家を除けば人気があるとは言いがたい。この状況を著者は、「現代のクラシック音楽というものが狭い範囲に限定されたからこそ、他のジャンルの音楽が大いに栄えているのに、オーケストラやオペラハウスがいわゆる『危機的状況』にある」と見る。現在もレパートリーの中心をなしているかつての大作曲家の系譜はどこへ行ってしまったのか?
映画『風と共に去りぬ』の作曲者でウィーン楽友協会音楽院に学んだマックス・スタイナーは、かつて「仮にワーグナーが今世紀に生きていたら、映画音楽でナンバーワンの作曲家になっていたでしょう」と語った。本書は二十世紀クラシック音楽の歴史を、この問題に大きな影響を与えた第一次・第二次世界大戦、冷戦とのかかわりから見ていくものである。「現代音楽」たる前衛音楽、政治的な事情で埋もれてしまった作曲家に、クラシック音楽家の系譜につらなる映画音楽やミュージカルの作曲家まで含めて語る。