内容
誰かと話していて、心がちくちくした感じがすることがあります。それらは、相手のほんのちょっとした「ひとこと」や口調によるものですので、とりあえずは、なかったことにして、そのまま会話を続けます。しかし、その場で感じたざらざらとした気持ちは、決して消えてなくなるわけではなく、いずれ小さな仕返しとなって現れます。何気ないひとことといえども、そこには必ず、なんらかの「意図」が働いています。わたしたちは、ことばそのものに反応しているのではなく、その「意図」に反応しているのです。本書では、一つひとつのことばの裏にあるメッセージ、それを発してしまう隠れた動機や相手に伝わっているものについて説明しています。その「ひとこと」を言わねばならない相手の事情と、自分自身の隠された願いを知り、互いに理解し合うことの一助となればと願います。■目次抜粋*何か言われたら、すぐ、「わかっているよ」「知ってるよ」と答える*「つまり、○○ということだろう?」「要するに、○○なんだね」などと相手の話を要約する*相手の勧めやもてなしに対し、「あれもよかったよ」「あそこもよかったよ」と別のもののことを話す*「ところでさ」「それより」などと、勝手に話題を変える*相手の話を「でも」「っていうか」などと否定、もしくは言い換える*相手が話し終わる前に、「ふーん」「そう」と相づちを打つ*「別に」とそっけなく答える*悩みを打ち明けてきたら、「そんなの、よくあることだよ」と慰める*悩みに対し、「こうすればいい」と忠告する*自分のことは、いっさい話さない。自分の意見を言わない*「ぼくはいいんだけれど、みんなが」と言って、苦情を述べる*「○○さんが好き」「ぼくの友だちがね」と、別の人のことを話す*「○○君は、よくやっているよ」と目の前で、ほかの部下や子どもを誉める*「ちゃんと言っただろう」「何度言ったら、わかるんだ」