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中井久夫 人と仕事

最相葉月  著

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価格 \2,860(税込)         

発行年月 2023年08月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 233p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/生命科学、医学、農学/神経・精神科学/神経科学
ISBN 9784622096030
商品コード 1036389077
NDC分類 493.7
基本件名 精神医学
個人件名 中井/久夫
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2023年09月2週
書評掲載誌 毎日新聞 2023/08/26、日本経済新聞 2023/09/02
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1036389077

著者紹介

最相葉月(著者):(さいしょう・はづき)1963年、東京生まれの神戸育ち。関西学院大学法学部卒業。科学技術と人間の関係性、スポーツ、精神医療などをテーマに執筆活動を展開。著書に『絶対音感』(小学館ノンフィクション大賞)『青いバラ』『星新一』(大佛次郎賞、講談社ノンフィクション賞、日本SF大賞、日本推理作家協会賞ほか)『ビヨンド・エジソン』『ナグネ 中国朝鮮族の友と日本』『辛口サイショーの人生案内DX』、増崎英明との共著『胎児のはなし』など。近刊に『証し 日本のキリスト者』(KADOKAWA)。中井久夫関係では『セラピスト』(新潮社 2014)『理系という生き方 東工大講義』(ポプラ新書 2018)、加藤寛との共著『心のケア 阪神・淡路大震災から東北へ』(講談社現代新書 2011)。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

内容

― 患者にはよく「実験精神」について語った。たとえば、「三日間家に戻ってみよう。三日間なら取り返しのつかないことにはならないだろう?」と提案する。そして、「途中でこれはいかんと思ったらさっさと帰っておいでなさい。まだ少し早いということがわかったから実験は成功さ」「実験に失敗なし」などと患者に告げた。絵や箱庭は患者のことばの添え木となった。
― 「患者とは、あるいは患者も含めて不幸な人とは、考え、考え、考え、考えている者」であり、認知症の人も統合失調症の人もがん患者も、「考えに考えをつづけています」。
― 誰もが病気になりうる存在であって、自分たちにも統合失調症の人たちが示す症状が一過性でも起きることはある。だから治療にあたっては症状よりも患者の健康な部分に光を当て、そこを広げていけばいい。慌てずに患者を見守っていなさい──。この疾病観はどれだけ医療者の意識を転換させ、患者やその家族を勇気づけただろうか。

われわれの世界に数々の知恵と言葉とヒントを遺し、2022年にこの世を去っていった精神科医・中井久夫。著者は『セラピスト』(新潮社、初版2014)以後も中井の聞き書きをつづけ、その生涯と仕事を追いかけてきた。
『中井久夫集』(全11巻)の「解説」を大幅に改稿して本書は成った。1960年代前半、精神科医誕生の前後からその死までを軸に、統合失調症やトラウマ研究はじめ医療とケア、膨大な執筆や翻訳、人との付き合いなどをつぶさに記す。詳細な年表付き。

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