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言語学的ラップの世界
川原 繁人,
Mummy-D,
晋平太,
TKda黒ぶち,
しあ
著
発行年月 |
2023年11月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
221p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/芸術/音楽 |
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ISBN |
9784487816880 |
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商品コード |
1036460263 |
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NDC分類 |
767.8 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2023年12月4週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1036460263 |
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著者紹介
川原 繁人(著者):著者:川原繁人
2002年、国際基督教大学より学士号(教養)、2007年、マサチューセッツ大学より博士号(言語学)を取得。ジョージア大学・ラトガーズ大学 assistant professor を経て、2013年に慶應義塾大学言語文化研究所に移籍。現在、教授。専門は言語学・音声学。
近著に『音声学者、娘とことばの不思議に飛び込む』(2022年、朝日出版社)、『フリースタイル言語学』(2022年、大和書房)、『なぜ、おかしの名前はパピプペポが多いのか?』(2023年、ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。義塾賞(2022年)、日本音声学会学術研究奨励賞(2016、2023年)を受賞。
Mummy-D(著者):Mummy-D(マミー ディー)
ヒップホップ・グループRHYMESTERのラッパー、プロデューサー。1989年に宇多丸と出会いRHYMESTERを結成。日本のヒップホップ・シーンを、黎明期から開拓、牽引してきた立役者の一人。近年は益々旺盛な音楽活動に加えて、ナレーター、役者、また東京藝術大学で講師をつとめるなど、活躍が多岐にわたる。(本書では第3部に登場)
晋平太(著者):晋平太(シンペイタ)
1983年に東京で生まれ、埼玉県狭山市で育つ。日本最大規模のラップバトル「ULTIMATE MC BATTLE」で2連覇を達成するなど、数々のラップバトルで王座を獲得。自身の夢について「全員が主役になれる世の中=1億総ラッパー化計画」を掲げ、フリースタイルの伝道師として、企業や小学校、自治体などとタッグを組み、全国各地でラップの普及活動を行っている。(本書では第3部に登場)
TKda黒ぶち(著者):TKda黒ぶち(ティーケーダクロブチ)
1988年生まれ。埼玉県を拠点に活動するラッパー。高校生の頃からラップを始め、テレビ朝日の人気番組『フリースタイルダンジョン』の3代目モンスターに就任。現在、テレビ朝日『フリースタイル日本統一』に出演中。トレードマークは黒ぶち眼鏡。(本書では第3部に登場)
しあ(著者):しあ
長崎生まれの福岡育ち、東京在住。2016年より活動を開始し、2021年に1stアルバムをリリース、2022年には期間限定で自身の楽曲『スシロー行きたい』がスシロー全店でオンエアされた。幸せのコップをあらゆる形で満たすことを信念に、音楽イベントの主催や、ラップのワークショップの開催等も行う。(本書では第3部に登場)
内容
日本語ラップをこよなく愛する言語学者が、韻に込められた「ことば遊び」を分析する言語学エッセイ。Mummy-D、晋平太、TKda黒ぶちへのインタビューも収載。
本文より:
学生時代の私は、ただ日本語ラップが好きだった。好きなラップを聴いているうちに、いつしか自分で韻の仕組みを分析するようになっていった。その頃は、何か見返りを求めていたわけではなく、ただただ好奇心に導かれて研究していた。しかし、そんな研究は少しずつ有名になっていき、いつの間にか自らの分析をプロのラッパーたちに披露する機会にも恵まれ、メディアに出演する機会も多く頂くようになった。
近年では、日本語ラップを大学教育に取り入れる意義を強く感じるようになり、数多くのラッパーを授業にお招きして、様々なことを言語学者として――そして大学に身を置く教育者として――考え続けている。日本語ラップから我々が学べることは、多岐にわたる。日本語の構造を見つめ直すこともできれば、アメリカの社会状況を理解することもできる。さらに、コロナ禍のようなストレスが溜まる状況で前向きになれる力ももらえる。本書では、これらの「ラップを学問する効用」について具体的に伝えていきたいと思う。
――第1章「日本語ラップと言語学者」より