内容
「狂気」の治療は本当に必要なのか。「正常な人間」は存在するのか
ひとを規格に押し込める治療ではなく、主体を自由にし、ただひとりの自分自身でありうる治療を目指して。その歴史から司法精神医学制度の現在地にまでアプローチする。臨床医の著者が戸惑いながら考え、精神医学と哲学の専門知を往還する唯一無二の書。
[著者]蓮澤優(はすざわ・すぐる)
1980年生まれ。九州大学大学院医学系学府医学専攻博士課程修了(精神病態医学)。パリ東大学人文社会学部博士課程修了(哲学)。
2009年度、2010年度フランス政府給費留学生。福岡県立精神医療センター太宰府病院等勤務を経て、現在は九州大学キャンパスライフ・健康支援センター准教授。
著書にL’autre tour de folie (L’Harmattan、近刊)がある。