内容
偏微分方程式の数値計算法とその数理的な性質を解説
本書は、偏微分方程式の数値解析の入門的な内容を解説し、初学者を専門家への入り口に導くことを目標としている。過度な一般化や抽象化には進まず、具体的な数理モデルに対して実際に応用されている数値解法を適用し、その数学的性質を深く研究する。離散最大値原理、安定化手法や風上化手法など今まで和書では詳しく論じられていなかった事柄も詳説する。本書を通じて応用関数解析の入門にもなるよう配慮した。
なお、付録Aには本書で用いる関数解析の基礎事項をまとめ、付録B, Cでは非線形方程式に対する差分法と有限要素法のMATLABプログラミングについて説明する。また、各章のおわりには章末問題として問題と研究課題を付記し、付録のあとに問題の略解をまとめて掲載した。
熱方程式、波動方程式、Cahn-Hilliard方程式、Schrodinger方程式、Poisson方程式、Stokes方程式、移流拡散方程式など多くの方程式を論じ、過去の和書とは一線を画している。
(本文2色刷)