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ダーウィンの呪い(講談社現代新書 2727)

千葉 聡  著

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価格 \1,320(税込)         

発行年月 2023年11月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 342p
大きさ 18cm
ジャンル 和書/生命科学、医学、農学/生物学/遺伝学
ISBN 9784065336915
商品コード 1037249424
NDC分類 467.5
基本件名 進化論
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2023年12月4週
書評掲載誌 朝日新聞 2023/12/02
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1037249424

著者紹介

千葉 聡(著者):東北大学東北アジア研究センター教授、東北大学大学院生命科学研究科教授(兼任)。1960年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。静岡大学助手、東北大学准教授などを経て現職。専門は進化生物学と生態学。著書『歌うカタツムリ──進化とらせんの物語』(岩波科学ライブラリー、2017)で第71回毎日出版文化賞・自然科学部門を受賞。ほかに、『進化のからくり──現代のダーウィンたちの物語』(講談社ブルーバックス、2020)、『生物多様性と生態学──遺伝子・種・生態系』(共著、朝倉書店、2012)、『招かれた天敵――生物多様性が生んだ夢と罠 』(みすず書房、2023)などの著作がある。

内容

ダーウィンを祖とする進化学は、ゲノム科学の進歩と相まって、生物とその進化の理解に多大な貢献をした。一方で、ダーウィンが提唱した「進化論」は自然科学に革命を起こすにとどまらず、政治・経済・文化・社会・思想に多大な影響をもたらした。そして、悲劇的なことに、進化論を曲解した彼の後継者たちが「優生思想」という怪物を生み出した。〈一流の進化学者〉たちによって権威づけられた優生学は、欧米の科学者や文化人、政治家を魅了し、ついにはナチスの反ユダヤ思想とつながり「ホロコースト」という悲劇を生み出すことになる。

第一線の進化学者で、進化学の歴史に詳しい著者は、ダーウィンが独創した進化論は、期せずして3つの「呪い」を生み出したと分析する。「進歩せよ」を意味する〈進化せよ〉、「生き残りたければ、努力して闘いに勝て」を意味する〈生存闘争と適者生存〉、そして「この規範は人間社会も支配する自然の法則だから、不満を言ったり逆らったりしても無駄だ」を意味する、〈ダーウィンもそう言っている〉である。順に、「進化の呪い」「闘争の呪い」「ダーウィンの呪い」である。

本来、方向性がなく、中立的な進化が、なぜひたすら「進歩」が続くと信じられるようになったのか。ダーウィンとその理解者、そしてその志を継いだ後継者たちが、いかにして3つの呪いにかけられていったのか。稀代の書き手として注目される著者が、進化論が生み出した「迷宮」の謎に挑む。

第一章 進化と進歩
第二章 美しい仮説と醜い事実
第三章 灰色人
第四章 強い者ではなく助け合う者
第五章 実験の進化学
第六章 われても末に
第七章 人類の輝かしい進歩
第八章 人間改良
第九章 やさしい科学
第十章 悪魔の目覚め
第十一章 自由と正義のパラドクス
第十二章 無限の姿

目次

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