外事警察秘録
北村 滋 著
内容
目次
第一章 横田めぐみさん「偽遺骨」事件 外事課長初の訪朝/警察内部からも反対の声/鏡が多い高麗ホテル客室の謎/医師や看護師への聴取/「よど号」メンバーと「KYC」/最大の脅威は米軍/横田ご夫妻への報告/二カ所で「遺骨」を鑑定/DNA型は一致せず/被害者の帰国で加速した捜査/世論も政治も動かない/親朝ムードが支配していた/拉致は関心事でなかった 第二章 日本赤軍との闘い フランス留学の内示/恐怖のテロ組織として/テロリストを海外まで追う/田中義三をめぐる攻防/「我が国に身柄を移送せよ」/「ミスター・シゲルか?」/国際的なテロ・ネットワーク/「ベイルート5」の一斉拘束/「ベイルートに飛んでくれ」/「アラブの大義」の体現者/国家間の国益をかけた戦い 第三章 オウム真理教「ロシアコネクション」 ロシアへの一二〇回以上の渡航記録/刑事警察との考え方の違い/五〇〇万ドル寄付の「効果」/KGB元幹部をスカウト/オウム真理教に協力的だった諜報機関/豪州でも毒ガスを使用/「警察に我々を守れるのか」/警察の勝利宣言 第四章 経済安全保障―― 中国企業「華為」の脅威 中国の発展がもたらす危機/創業者は研究機関の出身/シカゴで拘束された女スパイ/日本の産業界が「抜け穴」に/洞爺湖サミットの無線基地/ソフトバンク買収に「待った」/独国防次官との非公式会合/ITT(見えない技術移転)に目を光らせるべき 第五章 不正輸出を摘発せよ――北朝鮮 「万景峰92」号/忠誠心を得るための日本製品/自衛隊の反撃能力が「流出」/核実験が大きな転機/「執拗さ」は最大の美徳/「金王朝」の大規模物資調達網/なぜ厳光哲は野放しだったか 第六章 ロシアの背乗 りスパイ 西側情報機関からの極秘情報/工作員は朝鮮系ロシア人/オペレーション名「シロハラ」/アンチャン管理官/「鱗が見えた」瞬間を捉えた/デッド・ドロップ・コンタクト/本物の「黒羽」はどこへ消えた? 第七章 プーチンのスパイとの攻防 プーチンはボールペンで……/プーチン氏の人心掌握術/SVRスパイの手口/ロシア・スパイの貪欲さ/スパイの〝悪夢の瞬間〟/「外一は存亡の危機だな」/課題は〝外交関係〟との駆け引き/プーチン来日直前に送検/腹を空かせた一匹の猟犬 第八章 三・一一福島第一原発をめぐる日米協力 日米の信頼関係を再構築/「燃料棒は冷却できるのか」/米軍に注水の支援を依頼/安倍元総理が石原知事に連絡/日米協議が動き始める/地下鉄サリン事件との共通点/危機の時に情報は武器となる 第九章 在日コリアン 総聯+民団「統一計画」 「朝鮮総聯ではなく民団をですか」/北との「近さ」は政治的資産/危機に瀕する「脱北支援」/「民団の〝総聯化〟が心配だ」/破防法の視察対象になり得る/「国会答弁」で認識を示す/「総聯の動向に重大な関心」/韓国当局による関与の痕跡 第十章 山口組 マフィア・サミット計画 仏当局と日本赤軍の因縁/女性鍼灸師とJRAメンバー/厳戒態勢のシャルル・ド・ゴール空港/山口組若頭・宅見勝の渡仏情報/我われこそ「フランス治安の要」/ミラノで伊マフィアと会議/カネ・ヒト・トチで追い詰める/「組織犯罪者に国土を踏ませない」 /ラバンド大佐の情報力 第十一章 中国スパイのTPP妨 害工作 中国が農水省高官に接触/「レフチェンコ証言」を想起/「李春光はただ者じゃない」/コメ一〇〇万トンとレアアース/「最低でも県外」の代償/「政界ルート」の解明/一・四億円の使途不明金 第十二章 特定秘密保護法案に職を賭した 「北村、静かにしていろよ」/スパイを直接罰せられない/国家安全保障局の役割と情報保全の意義/日本の決意を米国に表明/読売新聞に頭を下げる/廃案の際は職を辞する/「治安維持法の原本を見せてくれ」/国家の存立そして国益のために 〈特別付録〉追想・安倍晋三内閣総理大臣
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