井筒は、『言語と呪術』の執筆以降、「世界の経験」をあるがままに言語で表現しようとする思想を、古典的詩歌・クルアーン・東洋思想に見出し、それらが提示する「世界観」を対話させることを目指した。その軌跡を、『意識と本質』等に代表される、晩年の東洋思想論の著作群を読み解くことで辿り、井筒が追い求めた言語表現の可能性を「対話の哲学」として詳らかにする。
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