増補改訂第2版となる本書は、西洋哲学における最も重要な倫理理論を研究することにより、倫理学の核心的問題を明快かつ鋭く考察しています。読者は各理論の主要な考え方だけでなく、それらの現代における発展と擁護についても知ることができます。本書で扱う理論としては、利己主義、プラトンとアリストテレスのエウダイモニズム、行為功利主義と規則功利主義、近代自然法理論、カントの道徳理論、そして実存主義倫理学などが挙げられます。新たに2章が追加され、ヒューム倫理学、シジウィックの功利主義擁護論、そしてロールズの仮説的契約主義について解説しています。
本書全体を通して展開される議論は、論点の深遠さを明らかにする議論と批判を通して、読者を哲学的探究へと誘います。本書は、哲学的探究の進め方や主要な倫理理論の考え方を理解する上で、学生にとって有益な指針となるでしょう。