内容
レオンハルト・オイラー(Leonhard Euler)による二巻本、Introductio in analysin infinitorum(『無限解析序説』)は、その後出版されるInstitutiones calculi differentialis(『微分計算教程』)、Institutiones calculi integralis(『積分計算教程』)と共に「オイラーの三部作」を形成する、解析学における金字塔と言っても過言ではない書籍である。その邦訳は、第I巻は『オイラーの無限解析』、第II巻は『オイラーの解析幾何』として海鳴社から出版されていた。本書は、このオイラーの古典的名著の邦訳を、訳文や脚註を再点検した上で、新しい解説を加えて発行するものである。また、組版を新たに組み直し、合冊とした。
かつてラプラスは ''Lisez Euler, lisez Euler, c’est notre maître à tous''.(オイラーを読め! オイラーを読め! オイラーはわれらすべての師だ!)と述べた。本書を紐解くことによって、現代解析学の源流を心地よく味わってほしい。