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大地と星々のあいだで~生き延びるための人類学的思考~
橋爪太作
著
発行年月 |
2024年05月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
317p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/社会科学/民族学・民俗学・人類学/民族学・民俗学・人類学 |
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ISBN |
9784781623023 |
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商品コード |
1038195679 |
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NDC分類 |
389.04 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2024年06月2週 |
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書評掲載誌 |
毎日新聞 2024/08/03 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1038195679 |
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著者紹介
橋爪太作(著者):1986年鹿児島県生まれ。人類学者。大阪公立大学准教授。東京大学教養学部を経て、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学科(相関社会科学専攻)にて博士号を取得。2011年、原発事故を契機として社会学から人類学へと転向し、メラネシア・ソロモン諸島にて長期フィールドワークを行う。関心領域は自然、イメージ、科学技術など。主な論文に「社会を持たない人々のなかで社会科学をする̶マリリン・ストラザーン『部分的つながり』をめぐって」(『相関社会科学』26号)、「未知の故郷への帰還̶ソロモン諸島マライタ島の道路建設にみるインフラストラクチャーの両義性」(古川不可知編『モビリティと物質性の人類学』〔春風社〕所収)。「起源の闇と不穏な未来のあいだ̶現代ソロモン諸島マライタ島西ファタレカにおける社会変容の深層」(『文化人類学』
87巻1号)にて第19回日本文化人類学会奨励賞を受賞。
内容
人類史を横断する「人間以前のもの」の痕跡、
そこから見えてくる新たな自然と新たな人間の未来!
荒れ果てた産業林に生じたマツタケ採集のエコノミー、湖底に眠る泥が証す地質学的なカタストロフ……。
3.11をきっかけにメラネシアに渡航し、祖先以前の大地と向き合う人々について思索を重ねてきた人類学者による、生き延びるための思考とは何か。
著者メッセージ
本書の旅は、20世紀から21世紀に至る歴史のベクトルを「有限から無限へ」から「無限に媒介された有限」への転回として捉える視座を引き受けつつ、さらにその先に進むものであったと言える。(中略)「プラスチックが新たな地層となる」人新世の有限性を突き抜けて、その内部に再び無限――あるいは具体的・経験的な輪郭を持った無数の「他者」――を見出すことに、この時代からの解放と、新たな明晰さの獲得を賭けた。(中略)私たちが生きる高原は、今後ますます空気が薄くなっていくことがあらかじめ定められているのだ。この世界における生存と自由の可能性は、自らの足元と頭上にある力を認識し、その可能性を裂開させることにあるだろう。(終章「高原の裂開」より)