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辺縁の自由人~ある歴史学者の選択~
李永熾,
李衣雲
著
嶋田 聡,
深串 徹,
飯田 直美,
北口(和田)英穂
翻訳
発行年月 |
2024年03月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
7p,532p |
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大きさ |
21cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/哲学/概論・参考図書 |
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ISBN |
9784883035885 |
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商品コード |
1038252041 |
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NDC分類 |
289.2 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2024年05月2週 |
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書評掲載誌 |
朝日新聞 2024/06/22 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1038252041 |
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著者紹介
李永熾(著者):口述者
李永熾(り えいし Lee Yungchih)
一九三九年生まれ、台湾台中人。
国立台湾大学歴史系卒業、大学院で福澤諭吉を研究し、修士論文『福澤諭吉之社会思想』を完成させた。
その後日本へいき、早稲田大学と東京大学に入学して日本近代史を研修した。帰国後台湾大学歴史系で四〇年間教鞭を執り、かつて政治大学台湾史研究所でも非常勤で教えたことがある。
生涯日本の歴史、思想、文化に関する論述を主とし、また日本近代文学の名著を翻訳して、台湾が多方面から日本を理解することを期待した。さらにはヨーロッパの近代思想と社会の変化にまで対象を拡大して民主の起伏を明らかにし、台湾民主化の参考にした。
その他台湾の脱権威、脱党国化を標榜する知識、文化、社会の改造運動にも積極的に参加して、台湾が他者を尊重し、自らを重んじる独立自主の国家になることを希求した。
李衣雲(著者):筆記者
李衣雲(り いうん Lee Iyun)
台湾・国立政治大学台湾史研究所・教授。東京大学大学院社会情報研究所博士課程修了。同校人文社会系研究科博士号取得。
現在、台湾・国立政治大学台湾史研究所・教授。
主な著作に、『読漫画』(台北市:群学出版社、二〇一二)。『變形、象徵與符號化的系譜―漫畫的文化研究』(新北市:稻鄉出版社、二〇一二)。『邊緣的自由人―一個歷史學者的抉擇』(新北市:游擊文化、二〇一九)。「戦時体制下台湾の『デパート』―全体主義と個人の軋轢」(共著、『二つの時代を生きた台湾―言語・文化の相克と日本の残照』に掲載、東京:三元社、二〇二一)、「一九四〇年代~一九六〇年代の台湾漫画─政治、イデオロギー、文化の場の競合」(共著、『民主化に挑んだ台湾台湾性・日本性・中国性の競合と共生』に掲載、名古屋:風媒社、二〇二一)、「在病態與反抗的夾縫之外―論Boys' Love論』(共著、『圖像敘事研究文集』に掲載、台北:書林、二〇一六)などがある。
嶋田 聡(翻訳):嶋田 聡(しまだ さとし) 翻訳担当、序文~第十四章。
【現職】長野大学環境ツーリズム学部非常勤講師、愛知大学国際問題研究所客員研究員。
【専門】中国文学、台湾文学、中国語教育。
【主要業績】〔論文〕「『自治』と『友愛』——日本統治期台湾における蔡培火の政治思想」松岡正子、黄英哲、梁海、張学昕編『歴史と記憶―文学と記録の起点を考える』あるむ、二〇一七年、一六九―一九四頁。「日治時期蘇維熊文芸思想的歴史考察―以〈自然文学〉為中心」陳恵齢主編『自然、人文与科技的共構交響―第二届竹塹学国際学術研討会論文集』万巻楼、二〇一七年、三二三―三四一頁。〔翻訳書〕『二二八事件の真相と移行期正義』共訳、陳儀深、薛化元編、風媒社、二〇二一年。『小説引力 華文国際相互交流プラットフォーム 台湾の小説家12人』共訳、文訊雑誌社、二〇一七年。
深串 徹(翻訳):深串 徹(ふかくし とおる) 翻訳担当、第十五章・第十六章・第十七章。
【現職】島根県立大学国際関係学部准教授
【専門】台湾現代史、東アジア国際関係史
【主要業績】〔著書〕『戦後台湾における対日関係の公的記憶―1945-1970s』国際書院、二〇一九年。〔論文〕「台湾における戦争と視覚障害者(1937~1991年)」『日本台湾学会報』 (24)二〇二二年六月、一四五―一六五頁。「雷震眼中的戦後日本(1950s-1970s)」『台灣史学雑誌』(29)二〇二〇年一二月、二四―五四頁。「中華民国の公定歴史認識と政治外交 ―一九五〇―一九七五年」『国際政治』(187)二〇一七年三月、四六―六一頁。
飯田 直美(翻訳):飯田 直美(いいだ なおみ) 翻訳担当、十八章、十九章、二十章。
【現職】愛知大学国際問題研究所補助研究員、 図書館司書。
【主要業績】〔翻訳〕「アフターコロナ時代における南開大学の中国語教育」(梁暁萍著、 『中国21』(vol.58)一九五―二〇〇頁、 二〇二三年三月)〔翻訳〕「ビッグデータ時代における中国の都市基層社区ガバナンスの革新―南京市棲霞区を例として」(肖萍著、 『中国21』(vol.57)一三八―一六〇頁、二〇二二年一一月)、〔翻訳〕「日常としての「無駄話」―研究者で構成されたウィーチャットグループのチャットに対する参与観察」(劉暁茜著、 『中国21』(vol.56)九九―一二二頁、二〇二二年三月)。
北口(和田)英穂(翻訳):北口(和田)英穂(きたぐち(わだ) ひでほ) 翻訳担当、二十一章から「あとがき」
【現職】山形大学人文社会科学部非常勤講師、元尚絅大学現代文化学部教授。
【専門】中国近現代史、台湾近現代史、日中・日台関係史。
【主要業績】〔論文〕 「棄てられた台湾人―台湾人兵士・戦犯の釈放と補償請求をめぐって」『中国21』(Vol.45)一〇七―一二六頁、二〇一七年。「日本の高校修学旅行に関する一考察―増え続ける台湾修学旅行を事例として」『尚絅大学研究紀要』第53号、五九―七六頁。「日本と台湾の歴史観をめぐる双方向メディアとしての海外修学旅行」『中国21』(Vol.56)七〇―九八頁、二〇二二年。
内容
日本植民地期に生まれ、国民党独裁時代を生き抜き、自由化・民主化運動のなかに身をおき、知的営為と実践を通して、台湾の自由・民主・独立を目指した歴史学者の半生記。それは、台湾人の苦悩と闘い、そして希望へと繋がる民衆史でもある。