著者紹介
ジョン・コナリー(著者):ジョン・コナリー
1968年アイルランド生まれ。犯罪小説、ホラー、ファンタジーなどを執筆。ダブリン大学およびダブリンシティ大学で学んだ後、フリーのジャーナリストとして活動。1999年のデビュー作『死せるものすべてに』はシェイマス賞を受賞したほか、ブラム・ストーカー賞とバリー賞にノミネートされた。2007年に『失われたものたちの本』で全米図書館協会アレックス賞を、2014年に「キャクストン私設図書館」でアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞とアンソニー賞の最優秀短編賞を受賞した。
田内 志文(翻訳):田内 志文
翻訳家、物書き。コナリー「失われたものたちの本」、ジャクソン「10の奇妙な話」、エイヴヤード〈レッド・クイーン〉シリーズ、コルファー〈ザ・ランド・オブ・ストーリーズ〉シリーズなど訳書多数。
内容
本と物語を愛する
私たちに必要な冒険がある。
32歳のセレスは、少女の姿に戻り、
美しも残酷な異世界に迷い込んでしまう。
本にまつわるダーク・ファンタジー
『失われたものたちの本』続編!
邪悪な魔女や人間を襲う人狼(じんろう)。クロスボウを構えたラプンツェル。人間を憎む恐ろしい妖精(フェイ)。
――「めでたしめでたし」なんて、無縁の世界。
ロンドンに暮らすセレスは、ひとりで8歳の娘を育てていたが、ある日、娘が交通事故で昏睡状態となってしまった。医師の勧めで、セレスは田舎にあるケア施設に娘を移すことにする。その施設の敷地には、『失われたものたちの本』という物語を書いた作家の古い屋敷があった。娘の看病を続けるセレスが限界を迎えた日、彼女は何者かに呼び寄せられるようにして屋敷の屋根裏部屋に入り込み、さまざまな本が呼びかけてくる声を聴いた。そこに突然現れた怪物に襲われ、屋敷から逃げ出すが、気がつくと知らない場所に迷い込んでいた。そこは魔女や人狼、巨人たちが存在する、美しくも残酷な世界だった。セレスは元の世界に戻れるのか? 異世界冒険譚『失われたものたちの本』続編!訳者あとがき=田内志文