内容
薄膜は薄い2次元状の膜の総称であり、薄膜工学は、物理や化学に裏打ちされた薄膜学を工学に応用したものである。薄膜技術は、紀元前のスズめっきに始まる基礎的な技術でありながら、関連する応用分野は広く、とくに今日のナノテクノロジーは微細加工・微細構造作製技術と組み合わせた薄膜技術なしには成り立たない。
本書は、薄膜の作製・評価・性質を系統的にまとめた入門書であり、これまで学部学生から大学院生、企業の若手技術者のための標準的解説書として広く使用されてきた。今回の第4版では、新たに3つの節「半導体薄膜(ワイドバンドギャップ材料)」「ハロゲン化金属ペロブスカイト薄膜」「2次元材料薄膜(グラフェン、MX2など)」を追加。本分野の技術進展や社会的要請にあわせて、さらに内容を充実させた。