【MeL】マゼラン船団 世界一周500年目の真実
大野 拓司 著
※表示価格は「学術機関向け・同時1アクセス」の価格となります。ご注文を承った際には、実際のご契約内容により算出した価格でご請求いたします。
内容
目次
はじめに マゼラン船団の五〇〇周年/基礎となる歴史資料/注目すべき事実/豊かなアジア/貧しいヨーロッパ 第1章 マゼランは、フィリピンで何を見たのか 1 笑顔と恐怖が交差する出会い ものの道理のわかる人たち/陽気でおしゃべり、大酒飲み/船腹から大砲を一斉に発射 2 西回りでめざせ「香料諸島」 東回りでポルトガルが先陣を切る/マゼランの野心とスペイン王室/欲したスパイスはなかった 3 多国籍チームとバスク人 海外進出ブームに湧く/お土産物もどっさり積み込む/「海の民」は進取の気性 第2章 「待望の岬」から大海原への挑戦――マゼラン海峡を越えて 1 大河ラプラタに踏み入る 主役はカラック船/部族の長「カシーク」/願望や誤解にもとづく命名 2 船団が抱えた「反目の芽」が表面化 長身の民族との鉢合わせ/引き返すべきか、前進か/マゼランが見た地図の謎/執念と霊験が「出口」へと導く 3 穏やかな海ですさまじい飢餓 西北西から北西に舵を切る/どうしたのか、「ありあまるほど」の海の幸/誤解が招いた悲劇 第3章 バランガイ社会の人びとと暮らし――マゼランとセブの「王」フマボンとの血盟 1 セブのラジャと結んだ「血盟」の契り 入港する船は税を治めよ/最も確かな友情の印/「宿務」は交易ビジネスのハブ 2 洗礼八〇〇人が八〇〇〇万人超に 最初のミサが行われた日/トップダウンの集団改宗/マゼランクロスは万病に効く 3 点在する自給自足型の自然村 人びとは昔、海からやって来た/濃密な人間関係が集団の絆/膨らんだり、縮んだり、移ったり 4 衣・食・住、そしてトイレ エコでサステイナブルな高床式/会食を重ねて関係を深める/床下空間の有効活用/人間世界は四つの要素で色分けできる 第4章 歴史に足跡を刻む――マゼランの死とエルカーノによる世界一周 1 「アウェー」対「ホーム」の戦い 援軍の申し出を断って出撃/「インディオ」と呼ばれた諸島民/ラプラプをもっと讃えよう 2 初の世界周航の栄誉はエルカーノに 殺し、殺され、奪われ/日付のズレに気づく/生還者は少なくとも三五人/カレイの炭火焼きが有名 3 膨らむ「奴隷のエンリケ」像 出身地はどこか/事件後、消息は途絶えた/「家具のおまけ」がバリクバヤン 4 民族の誇りを掘り起こせ 「穏やかで、つつましい民」/基層に基づく伝統文化/しっかりしていて強かった 5 「ジパング」はフィリピンだった? 海外の史資料を読み込む/航海記にも随所に産金情報/見直されるトライバル・タトゥー 第5章 「マゼラン」後の展開――ガレオン貿易とグローバル化 1 順風をつかめ、海流に乗れ 想像の域をはるかに超えた広さ/ついに開けたウルダネタ・ルート/北半球では時計回りの流れ 2 ガレオン船航路は「絹の道」「銀の道」 北上するイスラームの波を押し戻す/中継貿易は二五〇年続いた/グローバル化の嚆矢 3 ヒト・モノ・文化が行き交う サツマイモやタバコが来た道/「マニラメン」とラフカディオ・ハーン/メキシコ少年たちがワクチンを運ぶ 4 ラス・イスラス・フェリペナス 「東方諸島」は「西方諸島」だった/フェリペ皇子の島々/無敵ではなかった「無敵艦隊」 5 「フィリピーノ」の誕生 地位と権力を「見える化」する町づくり/カトリックを横串に長屋を建てる/「本社派遣組」と「現地採用組」のミゾ 第6章 マニラと中国人社会、日比関係の源流 1 交易の結節都市は「東洋のコスモポリス」 八〇万人規模を想定した街づくり/城壁に囲まれた特権社会 2 中国人を警戒しなあら共存共栄を図る 九世紀前後の貿易陶磁器が出土/現存する「世界最古」のチャイナタウン 3 「国家」に翻弄される日比間の交流 貿易振興がジレンマを生む/キリスト教と領土支配の野望/ガレオン貿易への参入狙う?/「南洋」の日本人町 終章 大航海時代とマゼラン、そしてアジアのその後 1 実利で受容、ポジティブリストで対応 ザビエルはメガネも持ってきた/新教国オランダとの邂逅/「鎖国」が自給自足化を促す 2 パンデミックが大航海時代への道を開いた どこにも「怪物」はいなかった/ルネサンスから対抗宗教改革へ/三つの大洋がつながる 3 アジアの豊かさに引き寄せられる 鄭和の「南海大遠征」/商船一隻はラクダ二〇〇〇頭に匹敵/東洋の物品には特別の魅力/毛細血管を大動脈が飲み込む 4 歴史の見直しを迫る動きのなかで 折れたマゼラン記念碑/マゼラン後の〝地球一周〟/「大発見時代」と「大航海時代」 あとがき 年表① マゼラン・エルカーノ遠征隊の航跡 年表② 大航海時代の主な出来事 参考文献
カート
カートに商品は入っていません。