内容
記憶を掘り起こす過酷で果てしない闘い!
延安整風運動、1960年の大飢饉、文化大革命、天安門事件……
何が起きたのか? 膨大な犠牲者はいかに迫害され、亡くなったのか?
ピューリッツァー賞作家が明かす地下歴史家たちの命がけの奮闘!
著者
イアン・ジョンソン Ian Johnson
カナダ出身のジャーナリスト。1984年に中国に留学して以来、通算20年以上中国に滞在し、記者として、また研究者として、著述家として同国を見つめてきた。中国の一般市民に密着した息の長い取材が持ち味で、気功集団「法輪功」への政府の弾圧と庶民の抵抗などを取り上げた『ワイルドグラス』(NHK出版)、さまざまな信仰、伝統行事のあり方を通じて中国社会をつぶさに描出した『信仰の現代中国』(白水社)において、その手腕はいかんなく発揮されている。2001年には法輪功に関する取材でピューリッツァー賞を受賞した。本書は、中国共産党による歴史支配の実態と、これに抵抗し、政府が押しつける歪んだ「正史」の誤りを正すために中国国内で活動を続ける作家、映像作家、ジャーナリストたちなどの「地下歴史家」の闘いの記録。2023年9月の発売と同時に大きな反響を呼び、『ニューヨーカー』、「エコノミスト」、「フィナンシャル・タイムズ」で「2023年の最もすぐれた本」に選出されたほか、多数のメディアで高く評価されている。