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禁書目録の歴史~カトリック教会四百年の闘い~

ロビン・ヴォウズ  著

標 珠実  翻訳
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価格 \3,960(税込)         

発行年月 2024年08月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 293p,53p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/人文科学/宗教/キリスト教
ISBN 9784560091135
商品コード 1038930172
NDC分類 198.22
基本件名 カトリック教-歴史
本の性格 学術書
新刊案内掲載月 2024年10月1週
書評掲載誌 読売新聞 2024/12/01
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1038930172

著者紹介

ロビン・ヴォウズ(著者):カナダ生まれ、聖トマス大学歴史学教授。モロッコやスペイン探検における「ナショナル ジオグラフィック」誌のエキスパート。主要研究分野は中世から近世にかけての宗教史で、十字軍、異端審問、宣教師、コロニアリズムなど文化対立に注目している。著書は他に、Dominicans, Muslims and Jews in the Medieval Crown of Aragon (Cambridge University Press, 2009)がある。
標 珠実(翻訳):ヨーロッパ中世史・中世キリスト教会史専攻。早稲田大学文学研究科西洋史専修博士後期課程満期退学。翻訳家、順天堂大学他非常勤講師。訳書に『わたしの聖書物語―神さまの大いなる計画』(日本聖書協会、2024年)、『ノアの方舟の真実―大洪水伝説をさかのぼる』(共訳、明石書店、2018年)、『ビジュアル大百科 聖書の世界』(共訳、明石書店、2016年)などがある。

内容

本書は、悪名高いカトリックの「禁書目録」の歴史を総合的に扱った初めての書籍である。
禁書目録は16世紀の成立から400年にわたる、検閲の歴史上おそらく最も長い歴史を持つ。プロテスタントの著述家の脅威に対し各地で作られた禁書リストに始まり、バチカンに目録省が設立され、恒常的な検閲組織となった。「アートとゴミ」を区別し、「ジャンク」サイエンスやペテン師を暴き、「フェイクニュース」を抑制することを目的としたこの制度は、カトリック諸国の文化的、科学的、思想的発展を阻害したとされ、プロテスタントによる攻撃や侮蔑の対象ともなった。しかし一方で、作成に携わった多くの聖職者、当時の一流の神学者の深い学識と真摯な気持ちを反映したものであったのも事実である。
結果的にこの教会の試みは失敗したが、検閲の背景を検証し、失敗した理由を学ぶことは、近現代の国家による禁書や思想・文化統制について考える上でも、インターネット社会における表現の自由について考える上でも有意義である。「禁書目録」は決して過去の遺物ではなく、現代の私たちに警告と深い示唆を与えてくれることを、本書は伝えている。

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