内容
今度は京大!深くて魅力的な数学の森へようこそ
好評書籍「語りかける東大数学 ―奥深き理工学への招待―」の姉妹書です。
京都大学の入試数学は、東京大学に比べて、より数学の本質をついたものが多く、また一見とっつきにくい(問題の意図がわかっていても答案にしにくい)印象の問題が見受けられます。また、過去には「この条件を満たす整数nを求め、これを自身(=受験生のこと)の得点とする。」といった大胆な出題もあり、これも特徴の一つといえます。
本書は、「語りかける東大数学」に続き、入試問題解説にとどまらない、問題の裏側に光を当てる記述のスタンスはそのままに、京大入試数学の出題に色濃い、大学入学以降の純粋数学とのリンクとなる内容を前記の想定読者に向けて解説しています。京大入試の数学の過去60余年の問題からこのような観点で問題をピックアップして、新進気鋭の著者陣(東大卒、京大卒のタッグ)が記述を通して議論を交わしながら、個々の問題の解法のみならず、その出題の数学的な背景や出題者の意図を推理していくような構成となっています。