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新刊 書評掲載
丸善のおすすめ度

韓国、男子~その困難さの感情史~

チェ・テソプ  著

小山内 園子, すんみ  翻訳
趙慶喜  他
在庫状況 有り  お届け予定日 3~4日  数量 冊 
価格 \3,300(税込)         

発行年月 2024年12月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 312p
大きさ 20cm
ジャンル 和書/社会科学/社会学/家族・世代
ISBN 9784622097457
商品コード 1039560104
NDC分類 367.5
基本件名 男性
本の性格 学術書/学生用
新刊案内掲載月 2025年01月2週
書評掲載誌 読売新聞 2024/12/15、毎日新聞 2025/01/25、東京・中日新聞 2025/01/26
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039560104

著者紹介

チェ・テソプ(著者):(최태섭)1984年生まれ。文化評論家、社会学研究者。聖公会大学校社会学科にて博士課程修了。ジェンダー、政治、労働問題に重点を置いて執筆活動をしている。2011年の共著書『열정은 어떻게 노동이 되는가〔情熱はいかにして労働になるのか〕』(ウンジン知識ハウス)では、韓国社会の若者世代に「情熱」という形態をとって強要される不合理な労働について論じた。2013年、世代論だけでは説明できない搾取と疎外を「余剰」をキーワードに考察する単著『잉여사회〔余剰社会〕』(ウンジン知識ハウス)を発表。2018年に本書の原書『한국, 남자〔韓国、男子〕』(ウネンナム)、2021年にはゲーム産業・文化について考察した『모두를 위한 게임 취급 설명서─게임에 대해 궁금하지만 게이머들은 답해줄 수 없는 것들〔みんなのためのゲーム取扱説明書――ゲームについて疑問に思うが、ゲーマーは答えることができないもの〕』(ハンギョレ出版)を上梓した。ほかの著書に、『억울한 사람들의 나라〔やりきれない者たちの国〕』(ウィズダムハウス、2018)など。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
小山内 園子(翻訳):(おさない・そのこ)1969年生まれ。韓日翻訳者、社会福祉士。訳書に、ク・ビョンモ『破果』(岩波書店、2022)など。すんみとの共訳書にイ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』(タバブックス、2018)。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
すんみ(翻訳):(スンミ)1986年生まれ。韓日、日韓翻訳者。訳書に、チェ・ジニョン『ディア・マイ・シスター』(亜紀書房、2024)、ウン・ソホル他『5番レーン』(鈴木出版、2022)など。小山内園子との共訳書にイ・ミンギョン『失われた賃金を求めて』(タバブックス、2021)。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
趙慶喜(他):(ちょう・きょんひ)1973年生まれ。韓国・聖公会大学東アジア研究所教員。主な共著書に『残余の声を聴く――沖縄・韓国・パレスチナ』(明石書店、2021)、『주권의 야만ー밀항・수용소・재일조선인〔主権の野蛮――密航・収容所・在日朝鮮人〕』(ハンウル、2017)。*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。

内容

「男」は理不尽な観念だ。ジェンダー間の格差・分断・差別の歴史の中で、男性は「男」であるがゆえに抑圧する主体だった。他方、「男なら…」という期待は、当事者に「失敗と挫折でがんじがらめ」の内的経験をもたらしてもきた。日本においても然り。だが韓国では、この問題を感情史的アプローチで探究する試みがいち早く登場した。
韓国ドラマの男たちが<おんな子どもを守る強い男>の類型を引きずり続けるのはなぜだろう? フェミニズムへの関心の高い国で、なぜ若者がバックラッシュの政策を支持するのか? その背景にある男性性の問題、すなわち「韓国男子」のこじれの源を、本書は近現代史上の事象や流行語を手がかりに辿る。「男子(ナムジャ)」の苦難や煩悶が、非‐男性への抑圧と表裏をなしながら、いかにして社会を構成する人々全体の生きづらさに与ってきたか。朝鮮王朝時代、植民地化、南北分断と軍政、民主化、新自由主義化といった局面に応じて、男性性をめぐる新たな困難と、そこから噴き出る抑圧と暴力の構図が繰り返し出現した。終盤では、兵役が生む軋轢や、オンラインで拡散する苛烈なミソジニーとバックラッシュに揺れる2000年以降の社会の様相を見る。
「このような作業が必要な理由は、まず理解するためだ。」今日の韓国の人々の心性を理解するための重要な知見と示唆に溢れた論考であるとともに、日本における同じ問題を合わせ鏡で見るような書だ。

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