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ブック・ウォーズ~デジタル革命と本の未来~
ジョン・B・トンプソン
著
久保美代子
翻訳
発行年月 |
2025年01月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
17p,654p,28p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/総記/総記/書誌・出版 |
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ISBN |
9784622097495 |
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商品コード |
1039642536 |
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NDC分類 |
023.53 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2025年02月4週 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039642536 |
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著者紹介
ジョン・B・トンプソン(著者):社会学者。ケンブリッジ大学名誉教授。アンソニー・ギデンズのもとで学び、邦訳のある『批判的解釈学――リクールとハーバマスの思想』(山本啓・小川英司訳、法政大学出版局、1992)や、Political Scandal: Power and Visibility in the Media Age(2000)などの著作がある。Political Scandalではアマルフィ賞を受賞。Books in the Digital Age: The Transformation of Academic and Higher Education Publishing in Britain and the United States(2005)、Merchants of Culture: The Publishing Business in the Twenty-First Century(2010、2012)など、商業出版・学術出版のそれぞれを対象とした研究でも知られ、本書はその集大成。ギデンズと共に出版社Polityの経営に携わる。
久保美代子(翻訳):(くぼ・みよこ)
翻訳家。大阪外国語大学卒業。おもな訳書に、ヤンシー・ストリックラー『2050年を生きる僕らのマニフェスト――「お金」からの解放』(早川書房、2023)、アリ・ラッタンシ『14歳から考えたい レイシズム』(すばる舎、2021)、カーラ・ヴァレンタイン『殺人は容易ではない――アガサ・クリスティーの法科学』(化学同人、2023)などがある。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
内容
〈アンディ・ウィアーは自分の幸運に目を疑った。ずっと作家になりたかったのだ。9歳のとき……以来ずっと〉(本書より)。
ベストセラー小説『火星の人』の作者ウィアーに幸運をもたらしたのは、デジタル革命だ。彼は、ウェブサイトに作品をアップロードしたり、Kindle版を自ら出版したりしたことで多くの読者を得た。グーテンベルク以来、出版社という門番に認められない限り、原稿が本として広く読まれるチャンスはほとんどなかったが、今や、作品を読んでもらうために、出版社や実店舗書店を通す必要は必ずしもなくなっている。
社会学者にして、独立系出版社Polityの経営にも携わる著者は、デジタル革命が書籍サプライチェーンを破壊して創りかえた歴史を、膨大な統計資料、約180件の出版・テック業界関係者インタビューから論じる。
本の全ジャンルで印刷書籍が電子書籍に追い出されることはなかった。従来型書籍産業は、GoogleやAmazonといった巨人たちと「ブック・ウォーズ」を闘う羽目になった一方で、マーケティング新技術やクラウドファンディング型・サブスクリプション型出版モデルを手にしてもいる。オーディオブックという新形式も生まれた。さらに、小説をアップロードできるソーシャルメディアで、作者と読者が直接交歓して新たな作品が創られるようにもなっている。
本の未来を憂う、すべての書籍産業関係者、読者のための新たなる基本書。