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ヨーロッパの地理哲学(講談社選書メチエ 819)

マッシモ・カッチャーリ  著

上村 忠男  翻訳
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価格 \2,255(税込)         

発行年月 2025年01月
出版社/提供元
言語 日本語
媒体 冊子
ページ数/巻数 293p
大きさ 19cm
ジャンル 和書/人文科学/歴史学/ヨーロッパ史
ISBN 9784065381601
商品コード 1039729550
NDC分類 230
基本件名 ヨーロッパ
本の性格 学生用
新刊案内掲載月 2025年02月3週
書評掲載誌 毎日新聞 2025/03/01
商品URL
参照
https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039729550

著者紹介

マッシモ・カッチャーリ(著者):一九四四年生まれ。哲学者・政治活動家。パドヴァ大学在学中から、執筆活動を開始。政治活動家としては下院議員を務め、二度にわたりヴェネツィア市長を務めた。ヴェネツィア建築大学で教え、現在はサン・ラッファエーレ生命健康大学名誉教授。
主な著書に、『メトロポリス』(一九七三年)、『否定の思考と合理化』(一九七七年)、『必要なる天使』(一九八六年)、『アルキペラゴス』(一九九七年)、『最後のものについて』(二〇〇四年)、『哲学の迷宮』(二〇一四年)、『楽園と難破』(二〇二二年)ほか多数。


上村 忠男(翻訳):一九四一年生まれ。東京大学大学院社会学研究科修士課程修了。東京外国語大学名誉教授。専門は、学問論・思想史。
主な著書に、『歴史的理性の批判のために』(岩波書店)、『グラムシ 獄舎の思想』(青土社)、『ヴィーコ論集成』(みすず書房)、『アガンベン 《ホモ・サケル》の思想』(講談社選書メチエ)ほか多数。
主な訳書に、カルロ・ギンズブルグ『ミクロストリアと世界史』(みすず書房)、ジョルジョ・アガンベン『アウシュヴィッツの残りのもの』(共訳、月曜社)、『実在とは何か』(講談社選書メチエ)、ジャンバッティスタ・ヴィーコ『新しい学』(中公文庫)、アントニオ・グラムシ『革命論集』(講談社学術文庫)、ヘイドン・ホワイト『実用的な過去』(岩波書店)ほか多数。
カッチャーリの訳書として、『死後に生きる者たち』(みすず書房)、『抑止する力』(月曜社)がある。

内容

ヨーロッパは、没落していくことをみずから欲せざるをえない。
そして没落していく者としてのみ、到来する者となるだろう――。

アガンベン、エーコ、ネグリ、エスポジト……イタリアの思想家が世界を席巻するなか、その隆盛を牽引してきた最も重要な哲学者でありながら、日本ではいまだその全容を知られていない、マッシモ・カッチャーリ(1944年生)。クザーヌスやブルーノなどの異端的な思想を愛し、ニーチェに基づく「否定の思考」を信条とする著者が耳を傾けてきた「希望に抗する希望の声」とは、いかなる声なのか。一筋縄ではいかない知性に裏打ちされたヨーロッパ論にして共同体論。

本書は、ヨーロッパがいかにして自らを「ヨーロッパ」として同定するに至ったかを、古典古代のテクストに準拠しつつ、中世から近代、そしてさらにはシモーヌ・ヴェイユやカール・シュミットなど現代において提出されてきたさまざまなヨーロッパ像と突き合わせながら丹念に読み解いていく。
エピローグにおいて、カッチャーリは「ヨーロッパの唯一の未来」を示唆する。冷戦終結後、ヨーロッパの統合と拡大が一気に進むなか、EU誕生の翌年にあたる1994年に本書は刊行された。その後、国際情勢は大きく変動し、いまやヨーロッパはロシアの脅威にさらされる一方で、中国をはじめとする新たな国家の台頭をうけ、各国でこれまでになく右派勢力が拡大し、EUも大きく揺らいでいる。40年の時を経た今、本書の対となる書物『アルキペラゴス(多島海)』とあわせてカッチャーリが示したヨーロッパ像、そしてヨーロッパの未来は、分かりやすくはないからこそ、そこに開かれる可能性を示唆している。イタリアが、そしてヨーロッパが誇る知性が描きだすヨーロッパとは――。

【本書の内容】
第1章 ヨーロッパの地理哲学
第2章 戦争と海
第3章 英雄たち
第4章 歓迎されざる客
第5章 不在の祖国

目次

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