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父、松本竣介
松本莞
著
発行年月 |
2025年01月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
365p 図版16p |
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大きさ |
21cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/芸術/彫刻・絵画 |
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ISBN |
9784622097532 |
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商品コード |
1039732068 |
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NDC分類 |
723.1 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2025年02月2週 |
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書評掲載誌 |
日本経済新聞 2025/02/22、毎日新聞 2025/02/22、読売新聞 2025/03/02 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039732068 |
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著者紹介
松本莞(著者):松本莞
(まつもと・かん)
松本竣介次男。1939年東京市淀橋区(現・東京都新宿区)に生まれる。日本大学理工学部建築学科卒、石本建築事務所に勤務し、多くのプロジェクトを担当。かたわら大川美術館(桐生市)、玉川近代美術館(今治市)を設計、また、松尾の家等数々の個人住宅設計にも携わる。
母・禎子とともに父・竣介の作品を守りつづけ、近年は松本竣介の生前の姿を語る重要な証言者として美術館などで講演活動を行っている。趣味としてジャズ・ヴォーカルを嗜む。
*ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
内容
そして松本竣介は宝石のようだった。
――奈良美智(美術家)
「竣介の人生を振り返る上で鍵となるのは、病のため13歳で聴覚を失う凶事に見舞われながら、耳の聞こえないハンディキャップを克服し、人生に敢然と立ち向かったその生き様です」(「はじめに」より)
松本竣介の作品は広く知られ、多くの人々に愛好されている。青く透明感のある都会風景、あるいは都市の一隅にある建物、あるいはマルスブラウンを基調とする身近な人物……。
夭折の画家松本竣介(1912-48)。本書は竣介の次男で、その絵の中にも描かれている莞による評伝である。日中戦争・太平洋戦争から敗戦に至る困難な時代、花巻、盛岡の風土に育ち、東京で画家仲間たちと青春の日々を過ごし、家族と芸術を守ろうとした若き画家の生涯が、これまでの調査・研究や残された多数の資料を基に、家族に伝わる逸話や思い出を織り交ぜながら丹念に辿られる。
また、36歳で没した当時、ほぼ無名の画家だった竣介を世に送り出し、評価した人々も、本書のもう一つの主題である。画家仲間、研究者、画商たちをめぐる回想からは、戦後日本の美術界の人間風景が浮かび上がってくる。それは松本竣介の評価の歴史に対する証言としても貴重である。
父の匂いを忘れまいとする著者の思いが、この一冊に結実した。