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仏教を「経営」する~実験寺院のフィールドワーク~(NHKブックス 1293)
藏本 龍介
著
発行年月 |
2025年02月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
283p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/宗教/仏教 |
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ISBN |
9784140912935 |
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商品コード |
1039889155 |
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NDC分類 |
185.9238 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2025年03月4週 |
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書評掲載誌 |
日本経済新聞 2025/04/12、読売新聞 2025/05/25 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039889155 |
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著者紹介
藏本 龍介(著者):東京大学東洋文化研究所准教授。1979年生まれ。東京大学教養学部卒業、同大大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。専門は文化人類学・宗教人類学。2006年からミャンマーで出家を含む現地調査を行う。著書に『世俗を生きる出家者たち:上座仏教徒社会ミャンマーにおける出家生活の民族誌』(法藏館、2014)、Living with the Vinaya: An Ethnography of Monasticism in Myanmar(University of Hawai'i Press 2024)、編著に『宗教組織の人類学:宗教はいかに世界を想像/創造しているか』(法藏館、2023)など。
内容
ブッダの教えは今、どんな「幸せ」を創造できるか?
現在、世界中に広がっているすべての仏教の根拠は、今から2500年以上前、北インドを中心に活動したゴータマ・ブッダ(釈迦牟尼仏)の教えにある。しかしブッダの教えは決して固定的・一義的なものではない。「幸せ」とはなにか。なぜ私たちの人生には「不幸」が訪れるのか。「幸せ」になるためにはどのように生きればよいのか。こうした問いに答えるべく、ブッダの教えは各時代・地域を生きる人たちによって、常に再解釈される可能性に開かれている。それはその都度、理想的な世界を「想像」するという営みにほかならない。そしてこの想像上の世界は、私たちの行動を動機づけ、方向づけることによって、現実の世界を「創造」していく。
このように、ブッダの教えを再解釈することによって、新たな世界を想像/創造しようとする営みのことを、本書では「仏教経営」と呼ぶ。では、仏教徒たちは実際にどのように仏教を「経営」しているのか。この問題を考えるために本書では、ミャンマーおよび日本の3つの寺院を事例として取り上げる。いずれも、ブッダの教えの再解釈を通じて、試行錯誤しながら新しい世界を想像/創造しようとしている実験的な寺院(実験寺院)である。筆者はこれらの寺院に研究者・修行者・経営者としてかかわってきた。本書はこうした経験に基づく人類学的記録である。
はじめに
第一章 タータナ・ウンサウン寺院 ――「律」厳守の挑戦
第二章 ダバワ瞑想センター ――「善行」の共同体
第三章 実験寺院・寳幢寺 ――「即身成仏」という理想
おわりに