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建築のかたちと金融資本主義~氷山、ゾンビ、極細建築~
マシュー・ソウルズ
著
牧尾 晴喜
翻訳
発行年月 |
2025年02月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
334p |
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大きさ |
20cm |
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ジャンル |
和書/理工学/建築学/各種の建築 |
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ISBN |
9784794227621 |
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商品コード |
1039891469 |
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NDC分類 |
520.4 |
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本の性格 |
学術書 |
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新刊案内掲載月 |
2025年03月1週 |
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書評掲載誌 |
日本経済新聞 2025/03/22 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1039891469 |
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著者紹介
マシュー・ソウルズ(著者):マシュー・ソウルズ(Matthew Soules)
ブリティッシュコロンビア大学建築学部准教授。マシュー・ソウルズ・アーキテクチャーの創設者兼ディレクター。ハーバード大学デザイン大学院(GSD)出身。南カリフォルニア建築大学客員教授、GSD客員准教授、またカナダおよび米国の教育機関でゲスト講師を務める。
牧尾 晴喜(翻訳):牧尾 晴喜(まきお・はるき)
1974年、大阪生まれ。一級建築士、博士(工学)。株式会社フレーズクレーズ代表。建築やデザイン分野の翻訳を手がけている。同志社女子大学、摂南大学で兼任教員。主な訳書・監訳書に、『ナットとボルト 世界を変えた7つの小さな発明』、『世界を変えた建築構造の物語』(草思社)、『モダン・ムーブメントの建築家たち:1920-1970』(青土社)、『幾何学パターンづくりのすべて』(ビー・エヌ・エヌ)、『あるノルウェーの大工の日記』(エクスナレッジ)などがある。AXIS(アクシス)、VOGUE JAPAN、アイデア、GAといった雑誌での記事翻訳・執筆もしている。
内容
建築が金融商品になり下がるとき、
そのデザインに何が起こるのか?
その「かたち」は、社会にどんな影響を及ぼすのか?
あらゆるものが金融商品と化するこの時代、
建築はその最たるかつ最大のものであるといえる。
建築が金融商品に「最適化」されるとき、
その形は極端にゆがめられてしまう。
その結果生まれた「氷山」、「ゾンビ」、「極細」建築とはいかなるものなのか。
建築家はそれを受け入れるのか、あるいは抵抗するのか。
そして実際につくられた建築の形態は、都市や社会の本質に何をもたらしているのか。
ザハ・ハディド、リチャード・ロジャースやP・V・アウレーリ(DOGMA)、
さらにはアルド・ロッシやアドルフ・ロースなどの作品を比較検証しながら金融化との建築家の距離感を分析し、
バーチャル空間の金融フィクション化(Fi-Fi)までをも射程に含める、新時代の建築評論。
「資本主義の欠点にどう対処するのかという問題について、建築は長らく取り組んできた。しかし、いかなる攻撃をも吸収する資本主義の強欲さはよく知られるところである。建築は今や金融であるため、優れた批判的思考力を持った建築家は、ある種の批判的な金融を実践する必要がある。これは建築家が銀行家になるべきだという意味ではなく、建築家が構造エンジニアと協業しているのと同じような方法で、これからは金融業者と協力することを検討してもいいのではないかということだ。……批判的かつ創造的な行為としての建築は、21世紀においてその目的を改めて主張するために、活動領域を拡大しなければならない。」(本書より)